研修道場改め複合施設完成 南砺・城端の善徳寺でプレオープン

プレオープンしたホテルを中心とした複合施設「善徳寺 杜人舎」の客室

 富山県西部観光社「水と匠(たくみ)」が城端別院善徳寺(富山県南砺市城端)の研修道場を改修した複合施設が完成した。名称は「善徳寺 杜人舎(もりとしゃ)」で、宿泊機能を中心とした施設。1日にプレオープンし、内見会が行われた。当面は企業や学校の研修、合宿といった団体客を受け入れ、来年3月に一般宿泊者の利用開始とカフェのオープンを予定している。

 善徳寺は北陸の浄土真宗信仰の中心寺院で、550年の歴史を持つ。民藝運動の提唱者、柳宗悦が滞在し、民藝思想の集大成となる論文『美の法門』を著した場所でもある。

 「杜人舎」は、柳と親交があった富山の木工家で建築家の安川慶一が設計した研修道場を改修した。宿泊施設や講堂を備え、今後、カフェやショップも設ける。宿泊施設は3人部屋1室と2人部屋5室がある。改修設計は富山出身の建築家、浜田晶則さんが手がけた。

 クリーム色の珪藻土(けいそうど)の塗り壁にするなど道場の面影を残すように修繕され、温かみのある雰囲気になった。館内には民藝品を展示した。

 宿泊料金は1泊朝食付きで3人部屋が1人1万7千円から、2人部屋は1人1万4千円から。

「善徳寺 杜人舎」の外観

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