冬の絶景「だるま夕日」 兵庫・播磨灘で観測

だるまの頭のように変形しながら水平線に沈む夕日=姫路市飾磨区の中島埠頭から南西方向を望む

 太陽が海に沈む際、だるまの頭のような形にゆがんで見える現象「だるま夕日」が、播磨灘で観測できる季節を迎えた。晴れて冷え込んだ日、兵庫県姫路市の岸壁では、写真愛好家らが熱心に望遠レンズを向けている。

 水平線上で太陽光が屈折する蜃気楼(しんきろう)の一種。冷え込んだ大気と暖かい海水の温度差で、光が屈折して起きるとされる。

 11月26日午後5時ごろ、同市飾磨区の中島埠頭(ふとう)。夕日は辺り一面を赤く染め、灯台のそばに沈み始めた。水平線と接し、完全に姿を消すまでの時間は3分程度。同埠頭周辺では晩秋から冬にかけ、壮大な海上ショーを見られるという。

 撮影に訪れた男性(58)は「日によっては、船と重なることがあるなど、毎日違う写真を撮れるのが楽しい」と話していた。(辰巳直之)

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