日光・今市事件から18年 「ひまわり隊」初代隊長・粉川市長ら冥福祈る

有希ちゃんの墓前で冥福を祈る大沢小の関係者ら=1日午前9時5分、日光市猪倉

 2005年12月、日光市(旧今市市)大沢小1年、吉田有希(よしだゆき)ちゃん=当時(7)=が殺害された今市事件は1日、発生から18年を迎えた。学校関係者ら11人が同日、日光市猪倉の墓苑で有希ちゃんの冥福を祈り、子どもたちの安心安全への思いを新たにした。

 吐く息が白くなるほど冷え込んだ午前9時ごろ。11人は白や紫の花束を墓前に供え、線香を手向けて静かに手を合わせた。

 毎年訪れる粉川昭一(こなかわしょういち)日光市長(59)は、事件後に発足した自主防犯組織「ひまわり隊」初代隊長。「事件から月日がたち周囲の環境や人々の意識は変わっていくが、子どもたちの命を守る取り組みは変わらず続ける」と強調した。

 現隊長の小池悠子(こいけゆうこ)さん(40)は「子どもたちが安全に暮らせることが一番。同じような事件が起きないように活動していく」と話す。

 同小では登下校時に児童が1人にならないよう、保護者による送迎や同隊の見守り活動を続けており、負担の重さを指摘する声もあるという。星昌志(ほしまさし)校長(58)は「取り組みを継続できるように、PTAと協力して負担の軽減策を考えていきたい」と述べた。

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