F1の予選フォーマットは「時代遅れ」とアロンソ。トラフィックの管理やトラックリミットなどのストレスに辟易

 アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、F1の予選はもはや以前のように楽しめるスリリングなイベントではないと考えており、このフォーマットは“時代遅れ”で大きな変化が必要だと主張している。

 アロンソの批判は、トラフィック管理や妨害、あるいはトラックリミットの問題といった、現在のフォーマットから生じている複雑さと安全上の懸念にもとづいている。最終戦アブダビGPではFIAのレースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒがさらなる調整を加え、ヤス・マリーナ・サーキットのピット出口での追い抜きを禁止した。

「予選フォーマットは時代遅れだ」とアロンソはコメントした。

「このような状況やストレスを抱えることはできない」

「以前は週末のベストセッションだった。マシンが生き生きとして、とても速いクルマをドライブするんだ。今では各チームとドライバーにとって週末で最悪のセッションになっている。トラフィック管理やトラックリミット、また、スチュワードのところへ行く、デルタを尊重しない、他人を妨害する、ラップが抹消されるといったことがある」

「これが終わったらみんな喜ぶだろう。このような形であるべきではない」

2023年F1第20戦メキシコシティGP予選 ピットレーンで並ぶマシン

 アロンソは以前からフォーマットの変更を求めていた。しかし最近の彼のコメントは、現在の予選システムの早急な見直しが必要だという気持ちが、ドライバーとファンの間で高まっていることを浮き彫りにしている。

 以前、アロンソは現在の問題の多くを解消し、予選セッションの興奮と純粋さを復活させるために、シングルラップ形式の予選に戻すことを勧めていた。F1の現在のフォーマットはリスクが多すぎて、ストレスを増大させるだけだとアロンソは考えている。

「残念ながらさらにリスクを冒している。ひとつのコーナーで少し落ち着いて、コンマ1秒を失うようなことはできないからだ。そんなことをしている余裕はもうない。なぜならセッションから敗退してしまう。だから誰にとっても非常にストレスになっていると思う」

「それに、毎周回で通過するトラックリミットも非常に厄介だ。でもそれは誰にとっても同じことだから、よりうまく対応しようとしている」

2023年F1第23戦アブダビGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

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