【チャンピオンズC】JBCクラシック惨敗組に大駆け警報 「大井の白い砂が着順を入れ替えた」

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第24回チャンピオンズC(12月3日/GI、中京ダ1800m)はGI/JpnIウイナー7頭が参戦し、例年以上にハイレベルのメンバー構成となる。

しかし、レモンポップは初の千八で大外発走、セラフィックコールは同コースで不利の追込脚質と上位人気に「不安要素」がつきまとい、波乱ムードが漂うのも事実。

その波乱の使者となりえる存在が、大井・JBCクラシックの惨敗組だ。

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■過去9回で最も遅い時計

今年のJBCクラシックは2020年以来、3年ぶりに大井で開催。メイショウハリオテーオーケインズが2強を形成し、地方交流重賞を3連勝中のウィルソンテソーロがこれを追いかける下馬評だった。

しかし、レースでは4番人気のキングズソードが好位から後続を突き放し圧勝。4馬身差で逃げた5番人気のノットゥルノが踏ん張り、10頭立てながら馬単、3連単ともに万馬券の波乱となり、テーオーケインズはノットゥルノとの2着争いで遅れ3着を死守したが、メイショウハリオは伸びあぐね4着、ウィルソンテソーロは大きく離れた5着で入線した。

キングズソードは鞍上・J.モレイラらしい、4コーナー外からのスパートで一気に決め、馬もそれに応えた強い内容。

だが、直線は明らかに各馬の脚色が鈍り、レース上がり3F38秒3は、過去9回のJBCクラシックでは2番目に遅い。勝ち時計2分05秒1は過去最も遅かった2001年(レギュラーメンバー)に0秒1差。前回の2020年(クリソベリル)より2秒6も遅かった。

■白い砂が着順を入れ替えた

大井は今秋、レースの安全性を確保するために砂の入れ替えを実施した。

白く眩しい砂の正体は、オーストラリアアルバニー産の珪砂。細粒化しにくく粘土質になりにくいため排水性が高く、かつナイター競馬での視認性を高める効果がある。さらに砂厚を2センチ増の10センチへ変更しクッション性を高め、レースの安全性を確保した。

JRAでは全10場で青森県六ケ所村の砂を採用し、砂厚は9センチに統一している。じつは大井も入れ替え前は同じ砂を採用し、砂厚8センチと浅く、地方競馬では比較的軽いダートだった。つまり、今年の大井・JBCクラシックの結果は、チャンピオンズCに直結する要素は薄い。

時計を要し前が止まらないズブズブ決着となり、例年とは異なるパワー比べ。今年のJBCクラシックは、大井の白い砂が着順を入れ替えたと言っても過言ではない。

深い砂に脚を取られ前のノットゥルノさえ捕らえきれなかったテーオーケインズ、道中から行きっぷりが鈍ったメイショウハリオ、脚抜きのいい馬場に適性があるウィルソンテソーロ。JBCクラシックで人気を下回る着順に終わったこの3頭が、人気を落としたチャンピオンズCで巻き返す。その可能性は十分にあると見た。

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(T.Yamada/SPREAD編集部)

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