青森・八戸駅西地区にスポーツ施設 トヨタカローラ八戸が27年5月オープン目指す

フィットネスクラブを核とした複合施設のイメージ図(トヨタカローラ八戸提供)

 青森県八戸市が購入事業者を公募していた八戸駅西地区の駅前の保留地(5525平方メートル)について、同市は1日、トヨタカローラ八戸(八戸市、塚原安雅社長)が優先交渉者に決まったと発表した。応募は1社だった。同社はフィットネスクラブを核としたスポーツ施設を建設する計画で、2026年度の着工、27年5月のオープンを目指す。

 売却額は3億7239万円。同社によると、将来的にはフィットネスクラブと3人制バスケットボールコート、交流広場、駐車場などを備え、住民や駅利用者の健康増進や交流の場を目指す。23年度内に市と売買契約を結ぶ。

 八戸市が「スマート・スポーツシティ」と位置づける八戸駅西地区では、ゼビオグループが運営する多目的アリーナ「フラット八戸」が20年4月にオープンした。さらに八戸市の建設業・北辰工業が来年5月の開業を目指し、トランポリンパークを備えた複合商業施設を建設している。

 一方、トヨタカローラ八戸は「フィットネスクラブウイング」を八戸市など県内に6店展開している。塚原社長は東奥日報などの取材に「フラット八戸やトランポリン施設と連携しながら、スポーツを通じて人を育てるまちづくりに貢献したい」と述べた。

 市は昨年、八戸駅西地区の保留地の購入事業者を初めて公募した。1社が申し込んだが審査で基準点に満たなかったため、今年8月に再公募していた。

 売却先選定プロポーザル審査委員会の武山泰委員長(八戸工業大学教授)が1日、八戸市庁を訪れ、熊谷雄一市長に審査結果を報告した。武山委員長は「フィットネスクラブだけでは閉鎖的だが、イベント広場やグラウンドがあり、拡張可能なスペースもある。その期待値が評価された」と述べ、熊谷市長は「駅西地区のまちづくりに沿った内容。にぎわいにつながると思う」と応えた。

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