社民党・福島党首が無投票連続3選 論戦期待の声も「残念ながら候補者は1人」と党首選本部長

社民党が1日、福島瑞穂党首(67)の任期満了に伴う党首選を告示した。締め切りまでに福島氏以外の立候補届け出がなく、無投票での連続3選が決まった。2024年2月の党大会で正式に承認される見通しで、任期は同月から2年間。

都内の党本部で、当選証書を受け取った福島氏は「党首としてもう1回、頑張って欲しいという声に応えて、無投票で当選ということで身を引き締めて、さらに元気な社民党を創るべく党首として邁進する。3期目の当選。福島体制をしっかりつくってまいります」と決意を語った。

2020年2月に、無投票で党首に返り咲いた福島氏は、2022年の党首選でも無投票で当選。「2020年から2023年までの3年間、ある意味社民党員の皆さんにとって大変厳しい3年間だった。皆さん本当に歯を食いしばって『社民党残すぞ、社民党広げるぞ』ということで本当に頑張り抜いた3年間だった。社民党は残り、今元気にやっていけていることをすべてのみなさんに心から御礼申し上げます」と振り返った。

鹿児島県の屋久島沖で米軍機オスプレイが墜落したことや、沖縄県南西諸島への自衛隊増強にも触れ「政治はまさに軍拡、そして軍拡大増税、憲法破壊が本当に横行しております。どんどん戦争への道が作られていっております」と強調。「殺傷能力のある武器をまさに輸出するかどうか、与党は前のめりになっております。憲法破壊の戦争準備、戦争に突き進む中で、まさに社民党の出番です。平和を創っていく。新たな戦前を絶対につくらせない。本当に社民党が必要です」と語気を強めた。

党首3期目のテーマとして「広がる社民党」を掲げた。次期衆院選での5議席獲得やサポーター1万人の達成、政治スクールの実施を挙げた。ジェンダー平等の政党として頑張っていくとした福島氏は「これから社民党を背負っていく人たち、若い人たち、女性たちをたくさんつくっていくために頑張る3期目にしたいと思っています」と自負した。

党首選実施本部長で、党埼玉県連の佐藤征治郎さいたま市議(84)は「国政政党の党首選挙ですから、対立候補がいて、活発に議論をした中での大選挙の後に、党首選になればいいなという期待も一部党員にはあったわけですけど、残念ながら候補者は福島瑞穂さん1人ということで、前回に続いて無投票になりました」と、当選証書を渡した。

佐藤氏はさらに「国会議員の数も少ないこともありますけども社会党、社民党の歴史を、これからもずっと続けられるように、新しい党首として責任を感じつつも、頑張っていただければ」とエールを送った。

2020、2022年に続く3回連続の無投票当選。福島氏は、対立候補が出てこなかったことに「選挙ですから、対立候補がもし出てくだされば、どういう社民党をつくるか論戦をしたいという風に思っておりました。結果的に対立候補が出なかったというのは結果論ですから。それはそれとして、社民党の党首として、本当にけん引して頑張っていきたい。後継者をたくさんつくっていきたい」と息巻いた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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