先発投手の補強が急務のドジャース 地元出身の右腕ジオリトに興味

今季140イニング以上を投げた投手が1人もいなかったドジャースは先発投手の補強が急務となっており、今オフは複数の先発投手を獲得することが確実視されている。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のジャック・ハリス記者によると、ドジャースは先発補強候補の1人としてガーディアンズからFAとなったルーカス・ジオリトに興味を示しているようだ。本来は先発1~2番手クラスの実力を持つジオリトだが、ここ2年は不振が続いており、短期契約で獲得できる可能性もあるとみられている。

現在29歳のジオリトはメジャー4年目の2019年にブレイクし、14勝9敗、防御率3.41、228奪三振をマーク。短縮シーズンの2020年も3点台前半の防御率を記録し、2021年は11勝9敗、防御率3.53、201奪三振と引き続き好成績を残した。ところが、2022年は11勝9敗ながら防御率4.90と成績が悪化。3チームでプレーした今季は41本塁打を浴びるなど深刻な一発病に苦しみ、8勝15敗、防御率4.88に終わった。ただし、自身3度目のシーズン200奪三振を達成するなど、エース級のポテンシャルを垣間見せている。

数年前までは「FAになれば9ケタの大型契約は間違いなし」と思われていたジオリトだが、ここ2シーズンの不振が評価を難しくしている。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は「契約総額を最大化したいのであれば、3~4年の契約を狙うことも可能だろう」とし、比較対象としてカブスのジェイムソン・タイオン(4年6800万ドル)やフィリーズのタイワン・ウォーカー(4年7200万ドル)を挙げた。その一方で、短期契約を結んで自身の価値を立て直し、再びFA市場に出るルートを選択する可能性もあり、「MLBトレード・ルーマーズ」はオプトアウト権つきの2年4400万ドルという契約を予想している。

複数の若手先発投手を抱えるドジャースにとって、ジオリトのような実力者を短期契約で獲得できる可能性があるのはポジティブな要素と言える。ジオリトに1~2シーズンだけローテの一角を担ってもらい、そのあいだに若手先発投手の成長を待つことができるからだ。ドジャー・スタジアムはどちらかといえば投手有利な球場であり、自身の価値の立て直しを狙うジオリトにとっても、ドジャース移籍はプラスに作用する可能性がある。また、ジオリトがサンタモニカ出身の地元選手であることも、ドジャースにとっては有利な要素となる。

とはいえ、ドジャースが先発補強にどれくらいの資金を使えるかは、大谷翔平と山本由伸の争奪戦の行方次第となる。ジオリトのほか、セス・ルーゴ、ブレイク・スネルなどへの関心も報じられているドジャースだが、こうした選手たちへのアプローチが本格化するのは、FA市場のトップ2選手(大谷と山本)の行方が決まってからということになりそうだ。

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