「凡ミス連発」という印象が拭えないオナナ、スタッツ上はプレミアリーグで2番目に優れたGKと判明

写真:印象とは裏腹に優れたスタッツを残すオナナ

マンチェスター・ユナイテッドのカメルーン代表GKアンドレ・オナナは、現地時間11月29日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ第5節ガラタサライ戦で、ハキム・ツィエクのFKをファンブルして失点に直結させるという凡ミスを犯した。

オナナのミスはこのシーンに限ったことではなく、CL開幕節のバイエルン戦でもリロイ・サネのシュートをブロックできずに失点するなど、特にシーズン開幕当初は国内外の舞台で不安定なプレーを連発して批判を浴びている。

しかし、彼の獲得を熱望してチームに迎え入れたエリック・テン・ハフ監督は「CLではミスをすることもあるが、最初の5カ月間は特によくやっている。彼は強い性格の持ち主で、個性的であり、ミスにもうまく対処するだろう」と擁護している。

また、テン・ハフ監督は「よく分析すれば、彼はプレミアリーグで2番目に優れたGKであることが分かる」と語っており、そのコメントを裏付けるのが「Opta」のスタッツだ。

相手が放ったシュートの質と量から導き出した「予想ゴール・オン・ターゲット(xGOT)」の数値から、実際に決められたゴール数を差し引いた数字をゴールセーブ数として割り出すと、オナナの数字は3.67。これはルートン・タウンのトーマス・カミンスキの6.3に次いで2番目に多い数字であり、アリソン(リヴァプール)の3.36やグリエルモ・ヴィカーリオ(トッテナム)の3.31などの数字を上回っている。

また、オナナは今シーズンのプレミアリーグで5回のクリーンシートを記録しているが、これはリーグ最多タイの数字だ。また、90分間平均で43.7回ボールにタッチし、25.6本のパスを成功させている。これは記録が残っている2005-06シーズン以降に限れば、マンチェスター・ユナイテッドのどのGKよりもプレーに関与していることを表しているという。

「Opta」はチャンピオンズリーグのデータも算出しているが、それによるとオナナは相手のシュートにつながるミスを4回も犯している。その一方で、相手の最終ラインの裏に通すラインブレーキングパスは34本を通しており、これはCLでプレーした全GKの中で3番目に多い数字となる。

ミスのインパクトは強いものの、データを見ると優れた部分が多くあるGKと言えそうだ。

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