新型コロナウイルス5類移行後初の忘年会シーズンがやってきました。様々なニュースを見ていると飲食関係の予約も好スタートを切っているようで、今年は4年ぶりに参加するという方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
そんな折、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」が興味深い調査結果を発表しています。
その名も――
「24時(てっぺん)を過ぎても電車で帰れる家賃が安い駅ランキング」
調査は東京のオフィス街でかつ飲食店も多い4つの駅「新宿(西武新宿を含む)」「東京」「渋谷」「池袋」から、24時を過ぎても電車で帰ることのできる駅をピックアップし、家賃相場順に並べ替えたものです。
昨今ではコロナ禍や夜間保守作業の時間確保のために各線で終電繰上げが行われており、結果は大都市近郊の比較的家賃の安い駅に集中しそうですが、さてどうなることやら。新宿駅から順に見ていきましょう。
【新宿】家賃の安い駅は「新宿」の西側に集中
新宿からはJRの中央線や小田急小田原線、京王線などが西側へ路線を伸ばしています。基本的に都心から離れるほど家賃相場は安くなりますが、スポット的に安い駅もあるようです。
1位の「高尾」(50,000円)は終点駅。飲み過ぎても寝過ごすことはなく、始発駅でもあるので座って通勤できる可能性も。京王線の終電を使う場合は1度「北野」で乗り換えを挟みます。
3位の「玉川学園前」(52,000円)は近隣と比較しても家賃相場が安くなっています。LIFULLによりますと、「玉川大学や昭和薬科大学などがある文教地区で、パチンコ店などの出店に規制があり、閑静な住宅地が広がっている」とのことで、住みやすい街と言えそうです。
8位の「高幡不動」(55,000円)は、関東三大不動のひとつ「高幡不動尊金剛寺」の最寄り駅。駅構内にはショッピングモールがあり、多摩都市モノレールを利用すれば立川南まで9分でアクセス可能です。
【東京】千葉へ向かう京葉線の駅が多数ランクイン
東京編は1位の「二俣新町」(59,000円)をはじめ、京葉線の駅が多くランクインする結果になりました。他にも総武本線「津田沼」や「稲毛」などがランクインしています。
注目は2位の「蘇我」(61,000円)でしょうか。終点駅なので、新宿編の高尾駅と同じように飲み過ぎても寝過ごす心配がありません。東京への通勤がしやすい始発駅でもあり、内房線・外房線も利用可能、交通利便性の良い駅です。
中央線でランクインしているのが6位の「武蔵小金井」(64,000円)。始発列車も設定されており、タイミング次第では座って通勤も可能。駅周辺の再開発が進んでおり、注目を集める駅と言えます。
【渋谷】東急の2路線がランキングを占める結果に
渋谷編では東急東横線と東急田園都市線が上位をほぼ独占、京王井の頭線の三鷹台駅を除き、神奈川県の駅ばかりとなりました。
1位の「白楽」(62,000円)は、渋谷へは約27分、横浜まで約5分と都心へのアクセス利便性が高いのですが、駅前には昔ながらの商店街があり、「家賃相場と住みやすさのバランスがよい駅」(LIFULL)という見解が示されています。
交通結節点として強いのが6位の「長津田駅」(70,000円)と9位の「日吉駅」です。長津田は横浜線・東急田園都市線・東急こどもの国線の3路線、日吉は東急東横線・東急目黒線・グリーンラインに加え、今年3月に開業した東急新横浜線が利用できるということで、都心へ出るだけでなく新幹線利用もしやすいのが大きなポイントです。
【池袋】TOP3は4万円台、東武東上線沿線が強過ぎる!
池袋編はランキングを「東武東上線」が占めるという結果に。東上線は庶民的な街も多く、家賃相場4万円台の駅も3つ存在します。
1位は「鶴ケ島」「北坂戸」(48,000円)、前者は公共施設などがバランス良く配置されたベッドタウンで、非常に住みよい街です。「KATO Railway Park」も2024年度中に完成予定ということで、鉄道模型ファンには特に注目度の高い街なんじゃないでしょうか。
ランキングの中で最も池袋に近いのは7位の「上福岡」(52,000円)で、約30分で池袋へアクセス可能。9位の「若葉」(53,000円)は、駅から徒歩1分のところに映画館やスーパーなどが入るショッピングモールがあり、生活に便利です。
調査概要
◆対象駅
新宿駅(西武新宿駅を含む)・東京駅・渋谷駅・池袋駅を起点として、平日の24時以降に発車する電車で帰ることのできる駅
◆対象物件
LIFULL HOME’Sに掲載された築40年以内、駅徒歩20分以内、専有面積15平米以上40平米未満の賃貸物件(掲載物件数が100件未満の駅を除く)
◆抽出期間
2022年9月~2023年8月
◆家賃相場
管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出