安倍派、聴取に不記載経緯説明 国会議員の関わり焦点

東京地検などが入る合同庁舎

 自民党安倍派(清和政策研究会)で政治資金パーティー券の販売収入を所属議員に還流するキックバックがあり、2022年までの5年間で1億円超が裏金になったとされる問題で、安倍派の関係者が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、還流分を政治資金収支報告書に記載しなかった経緯について説明しているとみられることが2日、関係者への取材で分かった。

 特捜部は政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで捜査。時効にかからない期間中、派閥の会計責任者は同一人物が担っていた。事務総長は昨年8月から高木毅国対委員長が務め、それ以前は西村康稔経済産業相、松野博一官房長官らが歴任。派閥の事務方が不記載の手続きを担っていたとみられ、事務総長などの議員や還流を受けた議員側が、どの程度把握していたのかが焦点になりそうだ。

 岸田文雄首相は2日、訪問先のアラブ首長国連邦(UAE)で安倍派の問題に関し「国民に疑念を持たれているのは大変遺憾だ。状況を把握しながら党としても対応を考える」と記者団に語った。

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