イーロン・マスク 12歳で命を絶つこと考えた 「困難な子供時代」生きる意味を見出せず

イーロン・マスク(52)は、12歳の時に自ら命を絶つことを考えていたそうだ。電気自動車大手テスラCEOのマスクは、宗教書やドイツの哲学書を読みあさって「かなり落ち込み」、自らの存在に疑問を覚えたことから、「実存的危機」を迎えていたという。

マスクは、ディールブック・サミット2023で、ニューヨーク・タイムズ紙のアーロン・ロス・ソーキンに、当時の心境をこう明かしている。「全て意味がないのか?自殺をしたら良いのじゃないか?どうして存在するんだ?」「ドイツの哲学書を読んでかなり落ち込んだよ。ティーンエイジャーは、(アルトゥル)ショーペンハウアーや(フリードリヒ)ニーチェを読むべきではないね」。

しかしダグラス・アダムスの「銀河ヒッチハイク・ガイド」を読んで、人生の意味は簡単には分からないと理解したそうで「アダムスが言っていたのは、私達はどの質問を尋ねるべきなのか実は知らないということだ」「当時の私の動機は、私の命には限りがあるということだった。でも意識の範囲や規模を拡大したら、万物について何を尋ねるべきか見つけやすくなる。そして人生の意味もね」と説明した。

また以前、幼少期にイジメられ、父エロルとの関係もぎくしゃくしていることを認めていたマスクは、常に「アイディアの泉」が湧き出ていることから、しばしば心が「非常に荒々しい嵐」のように感じているという。それが「幸せな嵐」かという質問に「ちがう」とマスクは答えると、「ある程度生まれつきだと思うが、困難な子供時代を過ごしたことで増幅したんだと思う」とし、「ご機嫌な時」でも「心の中に激しい力の流れ」を常に感じていたことをこう語っている。「心の悪魔は、ほとんどの部分で建設的なことに生かされているよ。時には、悪い方向に行くこともあるけどね」。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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