【解説】エスパルスはなぜ昇格を逃したのか 元日本代表・槙野智章「一瞬の隙、プレーのチョイスで明暗が分かれた」

J1昇格プレーオフ決勝〔東京V1-1清水〕国立競技場

清水エスパルスはJ1昇格を目前にしながら、後半アディショナルタイムにDF高橋祐治のスライディングが痛恨のPKの判定、土壇場で東京Vの染野に決められドロー、つかみかけていた昇格を逃した。

この試合を取材した静岡朝日テレビのスポーツ番組「スポーツパラダイス」MCで元日本代表・槙野智章は『90分通して自分たちのやるたいことは正直できていた。ただ、一瞬の隙というか、一瞬のプレーの迷い、プレーのチョイスで明暗が分かれたと思う。この1失点の重み、一瞬のプレーが天国と地獄ということになった』と振り返った。

清水は後半18分にチアゴサンタナがPKで先制、そのまま逃げ切れば昇格だったが、後半のアディショナルタイムに悪夢が待っていた。
背後へのボールで染野にエリア内に侵入されたが、ボックス内に東京Vの選手は染野のみ。枚数は十分に足りていたが、高橋祐治が選択したスライディングがPKを与えることになってしまった。

槙野氏はつづけて『国立競技場の雰囲気であったり、サポーターの前でのプレーというところが、もしかするといつも以上のスイッチが入っていたというところがあると思う。冷静な判断というところが大事かと思う』とディフェンダー出身者としてそのプレーを振り返った。

清水は昨季J2に降格。1年でのJ1復帰をめざす中、W杯で活躍した日本代表GK権田修一や昨季J1得点王のチアゴサンタナら主力の慰留に成功。U-22日本代表・鈴木唯人の2度の海外移籍はあったものの、J2最終節まで自動昇格圏の2位につけていたが水戸と引き分け4位に後退。昇格プレーオフに回っていたが、勝てば昇格という大一番で昇格をつかみ取ることはできなかった。

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