寺田心、子どもたちに真摯に回答「時間は有限、努力は無限」

「スタジオポノック」の長編アニメーション最新作『屋根裏のラジャー』の親子試写会が11月2日、映画館「大阪ステーションシティシネマ」(大阪市北区)で開催され、主人公・ラジャー役の寺田心、百瀬義行監督、西村義明プロデューサーが登壇。舞台挨拶をおこなった。

主演映画『屋根裏のラジャー』の舞台挨拶に登壇した俳優・寺田心(12月2日・大阪市内)

同作は、2017年公開の『メアリと魔女の花』で一躍脚光を浴びた「スタジオポノック」の最新作。イギリスの詩人・作家のA.Fハロルドによる『The Imaginary』を原作に、想像から生まれた誰にも見えない少年ラジャーを主人公に、イマジナリーフレンドたちによる現実と想像が交錯する世界で繰り広げられる大冒険だ。

「地元が名古屋なのでよく大阪に来ていた。食べ物がめちゃくちゃおいしい。たこ焼きとか、551とか。あとは毛糸で作ったようなモンブランが流行っているみたいで、ケーキが好きでケーキ作りが趣味なので、食べて、作ってみたいと思う」と、笑顔で大阪への思いを語った寺田。

その後、観客からの質問に答えるティーチインがおこなわれ、「この映画でこだわったところは?」という質問が子どもから寄せられると、「声変わり直前のタイミングだったので、ほかのみなさんより1年前に、白黒の手描きの絵を見て収録した。映画の最初のセリフが第一声だったので、すごく緊張したし、考えさせられた。その言葉の意味が映画のラストにつながるものだったので、こだわったし、難しかった」と回答。

また、「夢を叶えるためにどんな努力をしていますか?」という質問には、「校長先生に教えてもらった『時間は有限、努力は無限、後悔は永遠』という言葉があって、友だちと遊んでいたら本当に時間がなくて、あっという間に中学3年生になった。僕には俳優と獣医師という2つの夢があるんだけど、時間がないなかで、毎日1時間も2時間もではなく、たった10分ずつだけでもちょっとした勉強をしたり、街中で歩いていてふと目にする物事について少し勉強したりしています」と真剣な眼差しで答えた。

「スタジオジブリ」で故・高畑勲監督の元右腕としてアニメーション映画界を支えてきた百瀬義行監督がつとめる『屋根裏のラジャー』には、寺田のほか、鈴木梨央、安藤サクラ、仲里依紗、山田孝之、杉咲花といった豪華俳優陣の参加。12月15日公開。

取材・写真/上地智

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