マルク・マルケスが日本のファンへラストメッセージ「またホンダライダーとしてここに戻って来たい」

 12月3日(日)、2013年から今シーズンまでレプソル・ホンダ・チームよりMotoGPに参戦していたマルク・マルケスが、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されたホンダレーシングサンクスデー2023に参加し、日本のファンに感謝を告げた。

 今シーズン限りでホンダを離れ、2024シーズンからはグレシーニ・レーシングMotoGPへ移籍してドゥカティのマシンを駆るマルケスにとっては、最終戦バレンシアGPを終えた翌週のこの日がホンダライダーとしての最後のイベントとなった。今回の来日は当初スケジュールになかったものの、11年間をともにしたホンダと日本のホンダファンに『感謝と別れを告げたい』というマルケスの強い希望により実現した。

 数々のイベントでファンが盛り上がったフィナーレ直前の15時40分、『マルク・マルケス フェアウェルグリーティング』にて、マルケスは特設されたV席前でファンを見渡しながらコメントを残した。

「皆さんコンニチハ。今年もこのイベントにホンダサポートライダーとして呼んでくれてありがとう。今年のサンクスデーは、今年でホンダと道を分かつ自分にとって、とても特別だよ。一度ホンダとは別れることになるけれど、将来的にまた同じ道を行く可能性もありえると思う」

「この11年間で僕たちは素晴らしい成績を収め、6回チャンピオンを獲得して多くの勝利を手にすることができた。実は、自分にとってこの素晴らしいホンダファミリーの一員となることはプレッシャーでもあったんだ。ホンダというのはひとつの大きなファミリーだからね。でも、レプソル・ホンダ・チームは自分のキャリアを作ってくれたチームでもあって、その分チームも自分との思い出は多いと思うよ」

「それでも、自分のターゲットは常に『もう一度勝利すること』であって、もっと長くキャリアを積めるように最善を尽くそうとしている。そのためにホンダを離れることになるけれど、将来的にはまた一緒に勝利を目指せるかもしれない」

「自分にとってこれが最後のホンダサンクスデーになるかはわからないし、そうならないように願っている。将来的にはホンダライダーとしてまたここに戻って来たい」

「これまで一緒にやってきた全てのホンダファミリーのスタッフに感謝したい。アリガトウゴザイマス。ホンダはずっと自分の心の中に残るよ」

 ホンダとファンへの感謝を述べた後、HRCの渡辺康治社長から花束を受け取ったマルク・マルケス。花束を抱えたマルケスは2階立てバスに乗り込み、手を振りながらゆっくりV席の前を通ってファンの目の前で感謝を伝えた。

バスに乗ってファンに手を振るマルク・マルケス
『マルク・マルケス フェアウェルグリーティング』と題してホンダファンへメッセージを伝えたマルク・マルケス

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