【ラ・リーガ注目プレビュー】保有元と初対戦フェリックスに注目のバルセロナとアトレティコの上位対決

因縁対決に注目のバルセロナvsアトレティコは3日29時KO[写真:Getty Images]

ラ・リーガリーグ第15節、バルセロナvsアトレティコ・マドリーが、日本時間3日29:00にエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスでキックオフされる。上位追走へいずれも勝ち点3必須の両雄による今季初対決だ。
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バルセロナ(勝ち点31)は前節、苦手とするバジェカスで難敵ラージョと対戦。後半終盤に相手のオウンゴールで何とか追いつき勝ち点1を持ち帰る形となったが、ここ数試合続く停滞したパフォーマンスを払拭できず。連覇を目指すなかで4位に転落し、今節いずれも先に試合を行い勝利したレアル・マドリー、ジローナに暫定で7ポイント差を付けられる厳しい状況だ。

それでも、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではポルトとのグループ首位攻防戦をカンセロ、フェリックスのポルトガル代表コンビの活躍で2-1の逆転勝利。首位通過確定はならずも、3シーズンぶりの決勝トーナメント進出を確定。ホームで戦うコルチョネロスとのビッグマッチに向け弾みを付けた。

対する3位のアトレティコ(勝ち点31)は前節、重要なCLフェイエノールト戦を控えるなかで下位のマジョルカと対戦。相手のソリッドな守備にやや手を焼いたが、頼れるグリーズマンのゴールを最後まで守り抜いてウノセロ勝利。さらに、肝心のフェイエノールト戦では2つのオウンゴールにエルモソの意外性のある一撃によって敵地で3ゴールを挙げて3-1の勝利。最終節を前に決勝トーナメント進出を決め、公式戦4連勝で敵地へ乗り込むことになった。バルセロナと異なり1試合未消化ではあるものの、優勝争いに踏みとどまる上では鬼門カンプ・ノウではないが、極端に苦手とするブラウグラナとのアウェイゲームで勝ち点3を持ち帰りたいところだ。

◆バルセロナ◆
【4-3-3】
予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.


GK:ペーニャ
DF:アラウホ、クンデ、イニゴ・マルティネス、カンセロ
MF:ペドリ、ギュンドアン、フレンキー・デ・ヨング
FW:ハフィーニャ、レヴァンドフスキ、フェリックス

負傷者:GKテア・シュテーゲン、MFガビ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては直期離脱のガビに加え、守護神テア・シュテーゲンが引き続き欠場となる。

スタメンは直近のポルト戦と全く同じスタメンを予想。ただ、右サイドにカンセロ、左サイドにバルデを置く形も十二分に考えられる。前線ではハフィーニャのところにヤマル、フェラン・トーレスの起用の可能性も。

◆アトレティコ・マドリー◆
【5-3-2】
予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.


GK:オブラク
DF:モリーナ、ヴィツェル、ヒメネス、エルモソ、リーノ
MF:ジョレンテ、コケ、デ・パウル
FW:グリーズマン、モラタ

負傷者:MFレマル、バリオス、FWデパイ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはバリオスの欠場が確定しているが、レマルやデパイはトレーニングに復帰している。

スタメンは前述の11名を予想。変更点があるとすれば、左ウイングバックにリケルメ、中盤インテリオールにサウールが入るぐらいか。

★注目選手
◆バルセロナ:FWジョアン・フェリックス

Getty Images


保有元との初対戦で決定的な仕事を果たせるか。今回のビッグマッチの主役は異論なく今夏レンタルでマドリードからカタルーニャに居を移したポルトガル代表FWだ。一貫性を欠くパフォーマンスに加え、シメオネ監督との確執によって構想外の扱いを受けたフェリックスは今年1月にチェルシーへドライローンで加入も、完全移籍を決断させるパフォーマンスを披露できず。今季のプレシーズンは保有元で飼い殺しの扱いを受けていたなか、最終的に近年クラブ間でのやり取りが目立っていたバルセロナに大幅な減俸を受け入れて加入した。

その新天地では初スタメンからの3試合で3ゴール2アシストと最高のスタートを切ったが、以降はチーム全体の機能性の問題などもあり失速。ここまで公式戦16試合4ゴール3アシストと期待されたほどの活躍には至っていない。それでも、直近のCLポルト戦ではチームを決勝トーナメントに導く逆転ゴールを記録し、保有元との重要な一戦に向けて弾みを付けている。

互いに手の内を理解したなかで臨む一戦ではアルゼンチン人指揮官の指示の下で屈強な同僚DFの徹底マークに晒されることが予想されるが、自身が求めたより攻撃的なフットボールを志向する新たな仲間と共にその包囲網をかいくぐり因縁深い指揮官の前で決定的な仕事を果たしたい。

◆アトレティコ・マドリー:FWアルバロ・モラタ

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絶好調の2トップ一角がキーマンに。今回のビッグマッチでは保有元と初対戦となるフェリックスとの関連に加え、傑出したパフォーマンスを見せるグリーズマンに大きな注目が集まるところだが、同じく絶好調のスペイン代表FWに注目したい。

開幕前には移籍の可能性が取り沙汰されながらも最終的に残留を決断した31歳FWは、自身の選択の正しさを証明するかのようにここまで公式戦17試合12ゴールとグリーズマンと共に前線の確固たる主軸として活躍。さらに、完全に主力を担うスペイン代表でもゲームキャプテンの一角として充実した日々を送る。

また、今回の一戦に向けた公式会見の場で敵将チャビは「彼と直接話した。そして彼がバルセロナに来る可能性はテーブルの上にあった」と、以前に加入の可能性があったことを明かし、「個人的に彼のことがとても気に入っている」と獲得の未練とも取れるコメントも残しており、よりそのパフォーマンスに注目が集まるところ。

守護神テア・シュテーゲンの不在に加え、今季は守備戦術において各ポジションの齟齬、クンデらの不振でソリッドさを欠く相手に対して、狡猾な駆け引きと決定力を誇るモラタの存在が突破口となる可能性は高い。

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