餅投げやマルシェ 住民らにぎわう 真庭で霜月祭、ワークショップも

霜月祭で餅投げを楽しむ住民たち

 約700年前に起源があるという真庭市余野地区の伝統行事「霜月祭(しもつきまつり)」が3日、同市余野下の大津神社で開かれた。恒例の餅投げをはじめ、出店が並ぶマルシェやワークショップなど新たな取り組みも併せて行われ、住民たちでにぎわった。

 午前10時すぎ、九名(くみょう)と呼ばれる氏子5人が神事に臨んだ後、本殿で餅投げを実施。地元の余野小児童らが育てたもち米90キロ分の餅が飛び交い、老若男女が笑顔で追いかけた。

 霜月祭は毎年12月に神社へ餅を奉納し、餅投げで参拝者に振る舞う。九名を中心に引き継いできたが、高齢・過疎化で継続が困難になり、2年前から地元有志が新たなスタイルを模索。同小児童とのもち米作りやマルシェ開催など、より多くの住民が参加できる方法を取り入れている。

 今年は即興で曲作りを楽しむ音楽ワークショップもあり、子どもと訪れた団体職員男性(35)=同市=は「人口が少なくなっている中、地元を盛り上げながら伝統が続くのはうれしい」と話した。

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