森の芸術祭で県北の資源PRを 津山でシンポ 森山未來さんも登場

芸術祭の展望を語る(左から)長谷川館長、伊原木知事、和田さん

 岡山県北12市町村で来年9月に開幕する「森の芸術祭 晴れの国・岡山」の展望を語るシンポジウムが3日、津山市山下のザ・シロヤマテラス津山別邸で開かれた。同芸術祭実行委会長の伊原木隆太知事、アートディレクターを務める金沢21世紀美術館(金沢市)の長谷川祐子館長らが、地域に与える影響や見どころを解説した。

 2部構成で、1部では伊原木知事と長谷川館長、津山市でまちづくりに取り組む建築家の和田優輝さんが「森の芸術祭は地域に何をもたらすのか」をテーマに意見交換。伊原木知事は「アートと観光振興、地域活性化は相性がいい。芸術祭を通じ、県北の隠れた資源を知ってもらいたい」と期待した。

 長谷川館長は、タイで開かれた芸術祭でアーティストが町の中心部にあった像の周りをタイルで飾り、住民の憩いの場にした事例を紹介。「既にある資産をどう活性化するかが重要。地元の人も気付かない魅力をアーティストが引き出していく」と強調した。

 2部は、芸術祭に参加する俳優でダンサーの森山未來さんが長谷川館長と対談。森山さんは11月末から約1週間奈義町に滞在し「町に残る横仙(よこぜん)歌舞伎や山並みの美しさに引かれた。地元の人と触れ合いながらパフォーマンスをつくり上げたい」と意気込みを語った。

 シンポジウムは芸術祭のプレ事業で、約300人が聴いた。

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