神戸メリケンパークでヴィッセル「優勝を祝う会」 監督や全選手参加、サポーター1万5千人と喜び合う

サポーターらの前でシャーレを掲げてJ1優勝を喜ぶ神戸の選手ら=3日夜、神戸市中央区、メリケンパーク(撮影・風斗雅博)

 サッカーJリーグ1部(J1)で初優勝を果たしたヴィッセル神戸の「優勝を祝う会」が3日夜、神戸市中央区のメリケンパークで始まった。吉田孝行監督と全選手、スタッフらが参加し、集まったサポーターら約1万5千人と悲願の初優勝を祝った。

 同市や兵庫県、神戸新聞社などの実行委員会が主催。パーク内の「BE KOBE」のモニュメントや神戸海洋博物館がヴィッセルカラーのクリムゾンレッドにライトアップされた。

 壇上の吉田監督は「1年がんばって、最後に笑顔になれてよかったです」とあいさつした後、初瀬亮選手にバトンタッチ。初瀬選手は「今夜はおいしいご飯とお酒を飲んでください。乾杯!」と絶叫した。

 また、会には三木谷浩史会長も駆け付け、「皆さんのおかげで優勝できた。来年はACL優勝も目指す」と宣言。山口蛍主将は「けがを抱えた選手もいる中で、選手は1年間を通して頑張った。なにかご褒美をくれたらうれしい」と三木谷会長の方を向いた。

 その後、優勝シャーレが掲げられると、詰めかけたサポーターから大きな歓声が上がり、会場は祝賀ムードに包まれた。(杉山雅崇)

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 初優勝に貢献した選手らをたたえようと、3日夜、神戸・メリケンパークで開かれたヴィッセル神戸の「優勝を祝う会」には多くのサポーターが詰めかけた。

 会場には朝早くから詰めかけたファンの姿も。午前9時ごろには到着し、最前列中央で選手の登場を待った兵庫県淡路市の城野拓司さん(63)は「2度のJ2降格を乗り越えて、待ち望んだ初優勝。30年近く応援してきてよかった」と喜んだ。

 午後6時半ごろには、大阪府吹田市であったJ1最終節・ガンバ大阪戦を見届けてから訪れたサポータが到着。ゴール裏でフラッグを振り、声援を送り続けた同県西宮市の大学生、諏訪慈音さん(20)は「サポーターとともに苦しい場面も乗り越え、成長してきたチーム。祝う会で優勝の喜びを共有し、まち全体が盛り上がるきっかけになればいい」と話した。

 選手らが続々と舞台に登場すると、会場の熱気は最高潮に。父親と訪れた川西市の小学5年、才田航輝君(11)は「間近で見た選手はかっこ良かった。ヴィッセルの選手みたいにサッカーが上手になりたい」と笑顔だった。

 終盤、サポーターと選手が応援歌「神戸讃歌」を歌い、来季の活躍を誓った。「J1初優勝」と書いた自作の看板を掲げた神戸市垂水区の看護師、谷口真衣さん(32)は「ヴィッセルに関わる全員で優勝を祝えてよかった。同じ場所で喜びを分かち合うことができ、とても幸せ」と話していた。(小野坂海斗)

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