【カンボジア】外国人旅行者急増、1~10月は前年比2.8倍[観光]

今年1~10月にカンボジアを訪れた外国人旅行者は、前年同期比約2.8倍の440万人だった。タイ、ベトナム、中国の3カ国からの旅行者が全体の6割以上を占めている。プノンペン・ポスト(電子版)が11月30日に伝えた。

観光省の統計によると、国籍別の旅行者はタイが前年同期比2.5倍増の100万人(全体の23%)、ベトナムが同2.4倍増の82万5,970人(19%)、中国が5倍の45万3,562人(10%)だった。

10月単月の旅行者は前年同月比54.9%増の48万330人で、国籍別ではタイ、ベトナム、中国からの旅行者が全体の64%に相当する計30万7,512人だった。3カ国以外では、米国、韓国、インドネシアなどからの旅行者が多かった。

カンボジア旅行代理店協会(CATA)のチャイ・シブリン会長は、タイとベトナムからの旅行者急増について、空路だけでなく、陸路や水路でアクセスできるという利便性が背景にあると分析。水祭りなどのイベントが観光客を誘致する上で大きな要因になっているとも述べた。

世界遺産アンコール遺跡群のツアーガイド団体、クメール・アンコール・ツアー・ガイド協会(KATGA)のキュー・ティ会長は、北西部シエムレアプ・アンコール国際空港の開業など、政府の観光インフラ整備政策も旅行者の増大に大きく寄与しているとの見方を示している。

観光省によると、2022年の外国人旅行者は通年で前年比11倍の約228万人だった。今年通年の外国人旅行者については、タオン・コン観光相は7月時点で前年同期比2.2倍の500万人に達すると予想している。新型コロナウイルス感染拡大前の19年の外国人旅行者は660万人だった。

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