ピエール瀧「あんたが言う風化なら、風化しちまえばいい」震災当事者が抱く違和感『水平線』特報映像

2013年に白石和彌監督作『凶悪』で共演したピエール瀧と意気投合した小林且弥が、自身初の監督作品に、ピエール瀧を主演に迎えて製作した『水平線』が、2024年3月1日より公開される。このほど、特報映像が披露された。

本作は、福島県のとある港町を舞台に、大切な人ときちんと別れられないまま、立ち止まってしまった、ある親子の物語。主演のピエール瀧は、震災で妻を失い心に傷を抱えたまま、高齢者や生活困窮者を相手に散骨業を営む主人公・井口真吾役を演じる。真吾の一人娘で、水産加工工場で働く奈生役には、『青葉家のテーブル』や広告・CM等、幅広く活動している栗林藍希。ほか足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲ら実力派キャストが共演する。

小林且弥監督とピエール瀧は、2013年に白石和彌監督『凶悪』でヤクザの兄貴役と舎弟役で共演し意気投合。自身初の監督作品の主演にはピエール瀧しかいないと切望し、今回、俳優×監督としての再タッグが実現した。

30秒の特報映像は、大切な人の突然の不在に立ち止まってしまっている父と娘の複雑な心情と葛藤が描かれ、ある遺骨を巡る外からの正義の声に対し、「あんたが言う風化なら、風化しちまえばいい」と返す真吾の言葉に当事者が抱く違和感を映し出す。主人公・真吾と彼をとりまく人々のあいだで、さまざまな感情が交錯し物語が展開していくことを予感させる特報となっている。

『水平線』
2023年12月8日(金)よりフォーラム福島先行公開
2024年3月1日(金)よりテアトル新宿ほか全国順次公開
監督:小林且弥
出演:ピエール瀧 栗林藍希 足立智充 内田慈 押田岳 円井わん 高橋良輔 清水優 遊屋慎太郎 大方斐紗子 大堀こういち 渡辺哲
配給:マジックアワー

【ストーリー】 福島県のとある港町。震災で妻を失った井口真吾は、個人で散骨業を営みながら一人娘、奈生と暮らす日々。ある日、彼のもとに持ち込まれた遺骨は、かつて世間を賑わせた通り魔殺人事件の犯人のものだった。苦しい選択を迫られるなか、真吾が下した決断は…。

©2023 STUDIO NAYURA

© ㈱サードアイ