優れた医学研究「ベルツ賞」京都大学の3氏に2等賞

京都大学

 日本の優れた医学研究に贈られる第60回「ベルツ賞」の2等賞に、間質性肺疾患の多角的な研究で知られる京都大の研究グループが選ばれ、1日に東京都内で贈呈式があった。

 受賞は医学研究科の平井豊博教授と半田知宏特定准教授、京大iPS細胞研究所の後藤慎平教授。グループは人工知能(AI)や数理モデルを用い、間質性肺炎の胸部CT(コンピューター断層撮影)画像の定量化技術を開発し、評価方法を確立した。

 また、世界に先駆けてiPS細胞(人工多能性幹細胞)から肺胞上皮の作製も可能にし、病態の解明や創薬研究を進めるなど、臨床と基礎の両面による包括的な研究展開が評価された。

 ベルツ賞の本年度のテーマは間質性肺疾患。1等賞は指定難病の特発性間質性肺炎の創薬研究で徳島大の西岡安彦教授が受賞した。

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