エンゼルスがぜいたく税回避に成功 「差額3万ドル以内」と米報道

米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、エンゼルスは今季のぜいたく税を回避することに成功したようだ。ぜいたく税のルールに基づいた年俸総額を基準額の2億3300万ドル以内に収めることができたという。地元紙「オレンジ・カウンティ・レジスター」でエンゼルスの番記者を務めるジェフ・フレッチャー記者によると、基準額との差額は「3万ドル以内」だった模様。アート・モレノ・オーナーはギリギリのところでぜいたく税のペナルティを回避することになった。

ぜいたく税を回避できたことにより、エンゼルスは大谷翔平が他のチームと契約した場合、ドラフト2巡目終了後に行われる戦力均衡ラウンドBのあとの指名権を得られることになった。また、クオリファイング・オファーを拒否した他球団のFA選手を獲得した場合のペナルティも軽減される。ポストシーズンに進めなかったうえに、ぜいたく税に関連する様々なペナルティも科せられる、という最悪の状況だけは回避することができたというわけだ。

エンゼルスはトレード・デッドラインでルーカス・ジオリトらを獲得してチームを強化した時点では、ぜいたく税ラインを超過していた。しかし、8月に8勝19敗と大きく負け越してワイルドカード争いから完全に脱落すると、ウエーバー・デッドラインで主力6選手をウエーバー公示。ジオリト、レイナルド・ロペス、マット・ムーア、ドミニク・リオン、ハンター・レンフローの5選手は他球団から声がかかったものの、ランドール・グリチックは残留となり、「エンゼルスはぜいたく税回避に失敗した」と報じられていた。

その後、今季開幕からずっと故障者リストに登録されていたマックス・スタッシを制限リストへ移行。これによりスタッシの約1ヶ月分のサラリー(フレッチャー記者によると約100万ドル)を削減することに成功し、結果的にはスタッシの制限リスト移行によってぜいたく税回避が達成されることになった。球史に残るドタバタ劇を演じたエンゼルスだったが、その努力は決して無駄ではなかったようだ。

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