規制委、運転禁止解除を議論へ テロ対策不備の柏崎刈羽原発

 原子力規制委員会は4日、非公開の臨時会合を開き、テロ対策不備で事実上の運転禁止命令を出している東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)での追加検査の報告書案の説明を受けた。事務局によると委員からの追加指示などがなかったため、6日の定例会合で報告書案を公表し、運転禁止命令解除に向けた手続きを議論する。

 柏崎刈羽原発では社員によるIDカード不正利用や侵入検知設備の故障などが相次ぎ、規制委は2021年4月、核燃料の移動を禁止する命令を出した。

 規制委は改善状況を確認する追加検査を実施し、悪天候の際に正常な監視を行うための特別な体制が整備されていないなど27項目の課題を示していた。

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