レイズの正三塁手パレイデスにマリナーズとブルージェイズが興味

エース右腕のタイラー・グラスノーを中心に、主力選手のトレードの噂が絶えないレイズだが、トレード候補として新たな名前が浮上した。「MLBネットワーク」のジョン・ポール・モロシ記者によると、レイズの正三塁手アイザック・パレイデスに対し、三塁手の補強を必要とするマリナーズやブルージェイズが興味を示しているという。パレイデスは今オフ、「スーパー2」として年俸調停権を取得する見込み。条件次第ではレイズがトレードに応じる可能性もありそうだ。

現在24歳のパレイデスは2022年シーズンの開幕直前にオースティン・メドーズとの1対1のトレードでタイガースからレイズに加入。メドーズは2021年に27本塁打&106打点を記録するなどレイズの主力打者として活躍していた選手であり、一方のパレイデスは2021年に23試合で打率.208に終わっていたため、「1対1では釣り合わないのではないか」と懐疑的に見る向きもあったが、その後の2年間で両者の序列は完全に逆転した。レイズフロントの優秀さが表れたトレードの代表例の1つと言える。

パレイデスはメジャー4年目の今季、143試合に出場して打率.250、31本塁打、98打点、1盗塁、OPS.840を記録。データサイト「ベースボール・リファレンス」が算出する総合指標WARではワンダー・フランコ(5.5)、ヤンディ・ディアス(5.2)に次いでチーム3位となる4.2をマークしており、リーグ2位の99勝を挙げたチームの快進撃に大きく貢献した。年俸調停権を取得し、来季の年俸は320万ドルと予想されている。

マリナーズは正三塁手エウヘニオ・スアレスをトレードで放出し、新戦力のルイス・ウリアスを三塁のレギュラーに起用する方針だが、ウリアスは今季52試合で打率.194に終わっており、レギュラーとしてはやや心許ない。右打者のウリアスと左打者のジョシュ・ロハスを二塁でプラトーン起用することもできるため、ウリアスの存在はパレイデス獲得の障壁とはならないだろう。

ブルージェイズは正三塁手マット・チャップマンがFAとなり、チーム内にめぼしい後任は不在。チャップマンとの再契約、もしくはチャップマンに代わる三塁手の確保が急務となっている。ただし、レイズと同地区のチームであることがトレード交渉においてはネックとなるかもしれない。

なお、「スーパー2」とはサービスタイム(メジャー登録日数)が3年未満の一部の選手に年俸調停権を与える制度であり、「サービスタイム2年以上3年未満の選手のなかで、サービスタイムが上位22%の選手」に年俸調停権が与えられる。そのため、基準となるサービスタイムの日数はシーズンによって変動し、今オフは「2年118日」に決まったことが明らかになっている(サービスタイム1年=172日)。

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