ロケットが縁、串本町でキャンプ ラグビー清水建設江東BS、児童と交流も 和歌山

トライに挑む児童(和歌山県串本町サンゴ台で)

 日本ラグビーの最高峰リーグ「ジャパンラグビーリーグワン」で活躍する東京都江東区の清水建設江東ブルーシャークス(江東BS)の選手ら約70人がこのほど、和歌山県串本町でキャンプをした。滞在中、地元の児童とも交流し、児童らはラグビーの楽しさを教わった。

 清水建設は、同町田原から小型ロケットによる人工衛星の打ち上げ事業に取り組むスペースワン(東京都)を共同出資で設立した企業の一つ。ブルーシャークスは同社を母体とするチームで、同町でのキャンプは昨年に続き2回目。

 1976年に創部し、東京都江東区の夢の島競技場をホームグラウンドにしている。リーグワンでは昨シーズン、ディビジョン2で5位となり、入れ替え戦で降格が決まった。今シーズンはディビジョン3に参戦する。

 チーム関係者によると、キャンプ地の町総合運動公園(サンゴ台)と滞在するホテルとの距離が近い上、同町が温暖で過ごしやすいため、ラグビーに集中できる環境が整っているという。12月9日のリーグワン開幕に向け、チームの強化や最終調整をした。

 11月24日には、同町の西向小学校の1~6年の児童41人を招いた触れ合いイベントがあった。チームによると、ラグビーに触れてもらうことでラグビー人口の裾野を広げたいという思いから企画したという。

 児童は、普段は触ることのない楕円(だえん)形のボールを持って、パスやトライ、タックルを体験したり、タグラグビーでゲームをしたりして楽しんだ。その後、小さなラグビーボールをプレゼントされ、選手にサインを求めていた。

 2年生の児童は「ボールをパスして楽しかった。プロの選手はボールを投げるのが速くてすごかった」と驚いていた。

 ブルーシャークスの野村三四郎選手(23)は「小学生の姿から逆に元気をもらえた。串本はラグビーのしやすい環境。ルーキーとしてシーズンを迎える。チームに勢いがつけられるよう目指していきたい」と語った。

 この日は歓迎セレモニーもあった。町教育委員会の坂本善光教育長が花束をチームに渡したり、温州ミカンを差し入れたりした。

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