J1鹿島の岩政監督、今季限り 退任発表 「後悔はありません」【更新】

今季最終戦後のセレモニーであいさつするJ1鹿島の岩政監督=3日、カシマスタジアム

J1鹿島は4日、契約期間満了に伴い、岩政大樹監督(41)が今季限りで退任すると発表した。岩政監督は「鹿島のこと、選手たちのことを考え続けた日々だった。後悔はありません。選手時代も含めて約12年間、本当にありがとうございました」とコメントした。

岩政監督は昨季、コーチとして鹿島に復帰。当時のバイラー監督が新型コロナウイルスの影響で入国できなかった期間に代行監督を務め、昨夏のバイラー監督の退任に伴い監督に就任した。

3日、リーグ最終戦のセレモニーを終えた後の記者会見で、岩政監督はこれまでの任期を振り返っていた。

「1年でやりたいと言いながら、やり切れなかった。僕の力不足だった」。岩政監督は選手の判断を尊重し、個性を最大限に生かそうと考えた。クラブの課題だった後方からボールをつなぐ攻撃の構築にも着手し、全局面で相手を圧倒することも目指した。ただ、理想通りにはいかなかった。思いがけない出来事だった監督就任にも触れ、「うまく準備ができていないところがそのまま出てしまった」と語った。

鹿島のコーチになる前にプロの指導歴はなく、監督としての経験不足は否めなかった岩政監督。「メンバー選考以外のところはいろいろな現場を見た上でやるべきだった。いろいろ感じるところがある。経験しなければならなかったと受け止めている」と述べた。

自身の振る舞いについては「監督として選手に対してどう向き合うか。優しすぎた。言わずとも分かってくれるだろうということが必要以上にあったし、いろんな反省がある」と語り、「同じ場面で違う選択をしたかと考えると、しないと思う。だからやり切った」と振り返った。

© 株式会社茨城新聞社