アルコール消毒液による火災に注意 引火しやすく“青白い炎”は見えづらい 消防法上の「危険物」

冬に気をつけたいのが火事…コロナ禍で日常生活に定着した「アルコール消毒液」ですが、油断すると命を脅かす危険も!

名古屋市消防局が行った実験。

火のついたコンロに消毒液を吹きかけると…

大きな炎が上がり、一瞬で手にも燃え移りました。

コンロの周りを消毒する際も注意が必要です。

アルコールの拭き残しがあると、そこから燃え広がる恐れもあります。

消防法上の「危険物」に該当するアルコール消毒液は、引火しやすいことに加えてこんな特徴も。

(名古屋市消防局 水野巧消防司令補)
「アルコールの可燃性蒸気に引火して火が出る。青白い火になるのが特徴。見えにくい火なので気づくのも遅れてしまう」

ことし5月には、福岡県の専門学校でバーベキューの火の勢いを強めようとした教員が炭に消毒スプレーをかけたところ、生徒に火が燃え移り4人が死傷する痛ましい事故もありました。

また、これからの時期に重宝される「石油ストーブ」ですが、近くで消毒液を使ってはいけません。

服などに引火すると、命を落とす危険性も。

11月下旬に名古屋市内で実際に起きた火事では、石油ストーブの上に消毒液を置いて、その場を離れてしまったそうです。

この火事では幸いすぐに火は消し止められ、被害は出ませんでした。

信じられないようなシチュエーションですが、アルコール消毒液を常備する家庭も多い中、「危険物という意識が薄れている」と消防は警鐘を鳴らします。

(名古屋市消防局 水野巧消防司令補)
「アルコールは引火する危険があることをしっかり認識して使用してほしい」

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