ロシア、侵攻参加の重罪犯に恩赦 受刑者15万人動員か、再犯も

ロシアの交流サイト「アドナクラースニキ」に投稿された迷彩服姿のゴリン元受刑者の写真(共同)

 ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ侵攻作戦に参加した殺人など重罪の服役囚に恩赦を与えている。国防省と民間軍事会社ワグネルが計15万人の受刑者を作戦に動員したとの推計もある。侵攻長期化で死傷者が増える中、兵員不足を補う狙いとみられるが、恩赦後の再犯も報告され懸念の声も上がる。

 11月中旬、2006年に射殺されたアンナ・ポリトコフスカヤ記者の殺害を組織したとして服役し、侵攻に参加したハジクルバノフ元内務省職員の恩赦が明らかになった。遺族は「被害者への侮辱」と非難したが、ペスコフ大統領報道官は「(恩赦の)慣行に例外はない。あるとしても事件の反響とは無関係だ」と述べ、正当化した。

© 一般社団法人共同通信社