インフルエンザ以外も…「警報」異例の流行 猛威振るう感染症に注意 広島

気温が下がり空気も乾燥するなか、インフルエンザの流行が猛威を振るっています。例年よりも早く流行が始まる中、複数の感染症が蔓延する異例の冬となっています。

中区の内科では朝から発熱した人が多く訪れていました。

院長「症状としては今どこか痛いところある?」

男の子「ちょっと鼻が詰まってる」検査してみたところ・・・

院長「インフルエンザだった」

3日からせきや関節痛などの症状が出たというこちらの女性も・・・

院長「やっぱりインフルエンザ。今はほとんどA型だからA型インフルエンザです」

職場の保育園ではここ2週間で約15人がインフルエンザに感染したということです。

およそ1時間半の取材中に発熱があった10人のうち8人がインフルエンザで陽性となりました。流行は例年と比べ異例のシーズンといいます。

三上内科医院 三上裕一郎院長「(インフルエンザは)例年、年明けから流行することが多いですが、今年は11月あたまから流行が始まっています。今までに経験がないぐらい早い出足です」

県は記録が残る2005年以降で初めて9月にインフルエンザの「注意報」を発表。11月下旬には2019年12月以来となる「警報」を発表しました。

新型コロナで落ち着いていた去年までと比べ急上昇していて、流行の時期が早まっています。

三上院長「ちょっと前までは発熱=新型コロナだった。今は発熱はほとんどインフルエンザ、たまにコロナという状態」

いま流行している感染症はインフルエンザだけではなく…

広島大学病院 小児科医 岡田賢教授「その他でいうとアデノウイルス感染症とか溶連菌。こういったのが増えてきている」

県は先月16日アデノウイルスによって引き起こされる「プール熱」と呼ばれた「咽頭結膜熱」の警報を発表しました。11月30日には発熱や喉の痛みを訴える「溶連菌」の警報も発表されています。インフルだけじゃない異例の“同時流行”。

広島大学病院の岡田教授は新型コロナで続いていた感染対策の「緩み」が背景にあると指摘します。

広島大学病院 小児科医 岡田賢教授「溶連菌もプール熱もこの5年間の中でも今年はすごく多いです。5類感染症にコロナがなって感染予防をあまりしな

くなりこれまでかかってなかった人たちがなるようになった。そういう因子もあるのではと」

流行の早まりとともに複数の感染症が広がっているこの冬、まだまだ注意が必要だといいます。

広島大学病院 小児科医 岡田賢教授「アデノと溶連菌は今も全国的にもまだ増えてきている。どこまでピークになるかまで分からない。インフルエンザは例年と比べても時期が早いだけでなく数も多い。どこまでの流行になるかはもう少し見てみないと」

© 広島ホームテレビ