ふたご座流星群13~15日に観測ピーク 8年ぶりの好条件、栃木県内も 「極大」では1時間に70個予想も

2022年12月14日に益子で観察された「ふたご座流星群」

 2023年のふたご座流星群の出現期間が、4日から始まった。17日まで続く出現期間のうち、多くの流星が観察できるピークは13〜15日と予想されている。国立天文台によると、月明かりの影響を受けにくいなど、観察するには8年ぶりの好条件がそろう。栃木県子ども総合科学館天文課の原秀夫さんに、基礎知識や観察の仕方を解説してもらった。

 原さんによると、流星群は、放射点と呼ばれる1点から放射状に流星が飛び出して見える。ふたご座流星群は文字通り、ふたご座にある1点が放射点。毎年、ほぼ安定して多くの流星が見られるため、しぶんぎ座流星群とペルセウス座流星群に並び、三大流星群に数えられている。

 今年、最も活動が活発になる「極大」は、15日午前4時ごろ。その前後に当たる13〜15日は目立って多く見えるようになる。午後9時ごろから見える流星の数が増え、翌日の午前5時過ぎまで観察できる。特に14日夜から15日明け方は最も多く見られる可能性が高い。今年は13日が新月のため、月明かりの影響をほとんど受けない。

 

 今年の好条件だと、14日の午後9時ごろは1時間当たり30個超、15日午前0時から午前3時ごろは、同じく70個ほどの流星が見える可能性があるという。

 ただ、どこで見るかは観測の“成否”を左右する。原さんは「街の明かりがなく、空が広く見渡せる場所が良いです」と教えてくれた。前述した予想される観測個数も、「空の暗い場所で観測した場合」(原さん)を前提にしている。

 また最低でも15分は観測した方が、屋外の暗さに目が慣れる。冷え込みが厳しい季節だが、少し我慢して夜空を見続けることも、美しい流星群を眺めるこつになりそうだ。原さんは「暖かい服装と楽な姿勢で観察できるようにしましょう」とアドバイスしてくれた。

気になる出現ピークの天気は…

 13日は晴れ、各地で流星群が観測された。一方、ピーク後半の天気は厳しい。宇都宮気象地方気象台が14日午後4時36分に発表した栃木県の天気概況によると、14日は高気圧に覆われるが、気圧の谷や湿った空気の影響を受けるため、夜は曇りになる見込み。15日は前線や湿った空気の影響で、雨で昼過ぎから曇りになる見込み。

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