「否認します」被告が無罪主張 同僚に油浴びせ火をつけ殺人の罪問われた男の初公判=静岡地裁沼津支部

2022年3月、静岡県三島市内の資材置き場で、従業員の男性の頭に火をつけ、殺害した罪に問われている男の裁判員裁判の初公判が12月4日、静岡地方裁判所沼津支部で開かれ、男は、起訴内容を否認し、無罪を主張しました。

殺人の罪に問われているのは、静岡県清水町の建設業の男(28)です。起訴状によりますと、被告の男は2022年3月、三島市の資材置き場で従業員の男性(当時42歳)に対し、殺意をもって体と服にジェット燃料油を浴びせかけ、ライターで頭に火をつけて、熱傷性ショックで死亡させた殺人の罪に問われています。

地裁沼津支部で4日に開かれた裁判員裁判初公判で被告の男は「否認します」と起訴内容を否認しました。

検察側は、「被告は、被害者の男性がお金を返さないことに激怒し、殴る蹴る、車でひこうとするなどの暴行を加えたあと、ライターで火をつけ火だるまにした」と指摘しました。

これに対し、弁護側は「被害者から背を向けた途端、被害者の声がして着衣が燃えていた。被告は、被害者にジェット燃料油をかけたり、ライターで被害者の頭に火をつけたりはしていない」などとし、「殺人罪は成立しない」と無罪を主張しました。

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