「子どもの教育費」すべて私立に通う場合の平均は“約2,310万円”…経済的な理由で“進学”を諦めないための制度「国の教育ローン」とは?

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。12月3日(日)の放送では、株式会社日本政策金融公庫の飯塚啓介(いいづか・けいすけ)さんを迎えて、「夢も希望も学びの先に! 国の教育ローン」をテーマに話を伺いました。

(左から)青木源太、飯塚啓介さん、足立梨花

◆経済的な理由で進学を諦めない

国の教育ローンは1979年に創設された融資制度で、飯塚さんは「教育に関する家庭の経済的な負担を軽減することと、教育の機会均等を目的に取り扱っており、経済的な理由で進学を諦めたくないお子さまや、進学を諦めさせたくない保護者の思いに応える制度。“国の”とつくのは、民間金融機関の取り組みを補完する政府系金融機関である日本政策金融公庫が扱う制度だからです」と説明。創設以来約590万人以上に利用されており、昨年度は約9万件の利用があったそうです。

ちなみに、子ども1人当たりの教育費の目安額は、幼稚園から大学卒業まですべて公立に通う場合の平均額が約820万、一方で、すべて私立に通う場合は平均約2,310万円になります。特に大学の教育費は、国公立と私立の違いだけでなく、進学する学部によっても大きく異なり、一般的には文系よりも理系、なかでも医学部、歯学部系のほうが授業料、入学金ともに高い傾向にあります。

国の教育ローンの対象となるのは、学校に在学・入学されるお子さまの保護者の方で、「学校は、高校、大学、専修学校などはもちろん、予備校や外国の高校、大学なども対象になります。ご融資の対象となるのは“今後1年間に必要となる費用”で、その融資の限度額は、お子さま1人につき上限350万円。ただし、海外留学のための資金など、一定の要件に該当する場合の上限は450万円になります」と解説。

なお、返済期間は最長18年で、金利は固定。つまり、契約時の金利が完済まで続くため、無理のない返済計画を立てることができます。

◆国の教育ローンと奨学金の違いとは?

続いて“国の教育ローンと奨学金の違い”について。特に大きな違いとしては、「国の教育ローンは、入学、在学するお子さまの保護者の方が利用者となるのに対し、奨学金の場合、利用者は学生本人です」と飯塚さん。

ただし、国の教育ローンの利用にあたっては、世帯年収に上限があり、「扶養しているお子さまの人数によって上限額が異なります。お子さま1人の場合は、世帯年収が790万円以内、2人の場合は890万円以内、 3人の場合は990万円以内であればお申し込みできます」と解説します。

また、一定の要件に当てはまる方には優遇制度があり、「例えば、ひとり親のご家庭や、世帯年収が500万円以内でお子さまが3人以上いるご家庭の場合、金利は通常よりも低く設定しています。また、お子さまの保護者が単身赴任をしているなど、費用負担が大きいご家庭には、世帯年収の上限を緩和する措置もあります」と補足します。

ほかにも、奨学金の場合は申し込みできる時期が決まっていますが、国の教育ローンはいつでも申し込みができます。また、奨学金の場合、資金は一定額を月払いで受け取りますが、国の教育ローンは1年分をまとめて受け取ることができます。

さらに、国の教育ローンは、合格発表前からも申し込みが可能です。利用は進学先が決まってからとなるものの、事前に申し込みをしておけば、合格発表後もスムーズに入学手続きを進めることができ、「そもそも、借りられる目処がついていれば、学校の選択の幅も広がりますし、お子さまも安心して受験に向き合えると思います」とメリットを挙げます。

日本政策金融公庫のWebサイトの「国の教育ローン」のWebページでは、教育費が今後どのくらい必要かを知ることができる「教育費シミュレーション」や、国の教育ローンの申し込み条件をクリアしているかを確認できる「お申込みシミュレーション」、国の教育ローンを利用した際の毎月の返済額を試算することができる「返済シミュレーション」といった、各種シミュレーションを試すことができます。

実際に国の教育ローンを申し込む場合は、スマートフォンやタブレットでも可能な“インターネット申し込み”がオススメです。さらに、気になることがあれば、チャットボットやオペレーターとのチャットで相談することも可能です。

最後に飯塚さんは「経済的な理由で子どもたちが夢や希望を諦めることがないように、日本政策金融公庫では、子どもたちの未来をともに考え、ともに支えていきます。まずは国の教育ローンのWebページをご確認ください」と呼びかけました。

今回のテーマを通して足立は、国に対していつでも申し込みができて、1年分まとめて受け取ることができる点について言及。「お金が必要なときって、入学したばかりのタイミングだったりするし、まとまったお金が必要となることも多いので、ありがたいなと思いました」と話します。

一方、青木が着目したのは、国の教育ローンのWebページに、各種シミュレーションがある点。「(子どもの教育にかかる費用は)金額が大きいですから、シミュレーションすることで、より計画的にいろいろな資金計画が立てられるので、ぜひ1度やっていただきたいですね」と話していました。

(左から)青木源太、足立梨花

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12月3日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2023年12月11日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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