「5人に抜かれた…でも、」“大会史上初”ふるさとの“たすき”つないだ西伊豆町長 間寛平もエール!【しずおか市町対抗駅伝】

師走の駿河路を町長、走るー。
12月2日に行われた第24回しずおか市町対抗駅伝。大会史上初めて現役の首長が出場しました。静岡県西伊豆町の星野淨晋町長(45)、40歳以上の6区(3.911キロ)を力走し、無事、ふるさとのタスキをつなぎました。今回の出場、実は、本人もまさか、まさかの緊急事態でした。

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<間寛平さん>
「で、何キロ走ったの?」
<西伊豆町・星野淨晋町長>
「4キロ」
<間寛平さん>
「少な!何や、走ったうちに入らん。何をえらそうに」

12月4日に行われた西伊豆町を舞台にした短編映画「お屋敷の神様」撮影中の会見。この映画に出演し、マラソンランナーとしても知られるタレント間寛平さんから突っ込まれた星野町長。間さんの“追及”は続きます。

<間寛平さん>
「日ごろから走ってるの?」
<星野町長>
「走っていますけど、勢いでエントリーしたんですけど、選手が出れなくなって、急きょ僕が出ることになって」

人口6,880人、自治体の総人口に占める65歳以上の割合を示す「高齢化率」が52.6%と静岡県内で最も高い西伊豆町。どうしても選手層が薄くなってしまうことから、今回、ランニングで体力づくりをしている星野町長が初めてエントリーしました。

24回を数える「しずおか市町対抗駅伝」で、自治体のトップが選手登録したことは記録に残っていません。県内の首長では2番目に若いとはいえ、45歳。エントリーすること自体、異例中の異例でしたが、まさかの事態が起きます。

<星野町長>
「選手が出れなくなって、急きょ僕が出ることになって」

レギュラー選手が負傷し、大会当日の朝、急きょ走ることが決まったのです。

緊張の本番、第5中継所、5区のランナー鈴木勝選手(松崎高校3年)から、「町長!ファイト~!」と声をかけられ、町の部7位でたすきを受け取り、走り出した星野“選手”。気になる走りは?

<間寛平さん>
「何人ぐらい抜いたんですか?」
<星野町長>
「(市の部も含めて)5人に抜かされた」
<間寛平さん>
「何やそれ。抜いたと思ったら、抜かされた。しっかりしなはれ(笑)」

それでも、見事、3.911キロを走り切り、次の走者・宇都宮陸斗選手(西伊豆中2年)にたすきをつなげました。記録は17分18秒と区間最下位でしたが、ピンチランナーとしてきっちり仕事を果たしました。

<星野淨晋・西伊豆町長>
「子どもたちがつないだたすきをうまく次の走者につなげられてよかったです。(タイムは)いつも練習して測っているタイムよりは、キロで換算すると30秒ずつは速いので、駅伝でチームの思いを受けて、次につなぐということについては、自分的には上々だと思います」

これまで誰もなしえなかった“首長がランナーとして駅伝に出場”、走ることのおもしろさ、そして大変さを知る間さんも大きなエールを送りました。

<間寛平さん>
「いい町長だよね。顔見たら分かりますわ。星野、頑張れ~」

連続出場を目指すかと問われ、「今後は『町長が出るくらいだったら、オレが出るぞ』という町民に出てもらいたいんですよ」と笑う星野町長。間違いなく、駿河路に大きな足跡を残しました。

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