冬の全国大会特集(6) ホッケー女子 玖珠美山 九州三冠を達成し、全国選抜では上位進出を目指す 【大分県】

鹿児島国体のホッケー少年女子で準優勝に輝いた玖珠美山は、全九州高校選抜大会で優勝し、全国高校選抜大会の出場権を獲得した。高橋伸介監督は「国体2位の自信を持って、落ち着いてプレーできた。選手に細かな指示は何も言わなかったが、しっかり意図を持って戦ってくれた。全国選抜に向けてプレー精度を上げたい」と語った。

今年は1月の新チーム立ち上げから、九州総体、国体九州ブロック、全九州高校選抜の「九州三冠」を目標に掲げた。最初に取り組んだことは、接戦に持ち込むための守備の強化。「しっかり守って、最少失点に抑えることを念頭に置いた」(高橋監督)。U-18女子ユース日本代表の松村瑞羽(3年)をFWからリベロにコンバート。本来はスピードを武器とする点取り屋だが、フィールドの最後尾に据えることで、味方が相手に抜かれたときはカバーに行き、前線に出て攻撃に参加するなど自由を与えた。

U-18女子ユース日本代表の松村瑞羽

松村と山口花楓(3年)を中心とした守備が安定することで、少しずつボールを回せるようになると、空いたスペースを狙ったカウンターから攻撃できるようになった。中盤の穴井香湖、楠明日香の3年生が攻撃の起点となり、パスを散らす。決定機の創出が課題ではあるが、堅守速攻の形ができ、勝負強さが備わった。九州三冠を成し遂げた全九州高校選抜が終わってからは、攻守の切り替えのスピードアップに取り組んだ。髙橋監督は「もう一段階ギアが上がれば、優勝争いに加われる」と手応えを口にする。

全国選抜では、昨年の同大会1回戦で負けた西京(山口)と再戦する。キャプテンの松村は「まずはリベンジして、次の天理(奈良)に勝って目標のベスト8を達成したい。国体で準優勝したことで相手は警戒してくるし、構えてくると思うが、自分たちのやってきたことを出すだけ」と覚悟を口にした。

大会は12月23日から山梨県の大井ホッケー競技場などで開催される。玖珠美山の初戦は同日、山梨学院ホッケースタジアムで行われる。

全国選抜ではベスト8以上が目標となる

(柚野真也)

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