金正恩氏「異質的な傾向との闘い」強調…母親大会で演説

北朝鮮の平壌で行われていた第5回全国母親大会が2日間の日程を終え、4日に閉会した。朝鮮中央通信が伝えた。

参加者らの討論に続き、金正恩総書記が「家庭と社会に対し担っている母親の本分について」と題した演説を行った。

金正恩氏は演説で、「全ての母親は、わが社会主義建設の前途と遠からず到来する変化した理想社会に対する信念と楽観を持って、社会と家庭に対し担っている責任と本分を全う」すべきとしながら、主として国家建設に必要な、体制に忠実な労働力確保で要求される母親たちの役割について指摘。

また、「最近、社会的に異質的な傾向との闘いを強化していますが、母親たちが積極的に合流してこそ、そのような傾向を完全に一掃することができます」として、韓流コンテンツの流行根絶など非社会主義現象の取り締まりに協力するよう呼びかけた。

さらに「共産主義的母親の隊伍を増やしていく上で提起される原則的問題」に言及しながら、「党組織と女性同盟組織では母親たち自らが家庭と社会に対し担っている本分を自覚し、子供を多く産んで忠実に育てるように啓発させ、心から助けてやらなければならない」と強調。人口減少を食い止める取り組みの重要性を強調した。

朝鮮労働党および行政機関に対しても、「多子女世帯に住宅配分、食糧と商品供給、医療サービスにおいて優先権を付与することをはじめ、国家的恩恵が正確に行き届くようにし、特別補助金も実際に生活の助けとなるように適用し、各方面で優遇措置を増やして」いくよう指示した。

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