微熱に悩む30代女性必見!原因や対策を薬剤師が解説

「熱はあるけど病院に行くほどではない」

「微熱が出るけど、それ以外の不調はない」

このような状態が続くと、なぜ微熱が出ているのか不安になることもあるでしょう。

考えられる原因や、おすすめの対策を薬剤師が解説していきます。

1. 微熱が続く原因とは?

微熱が続く場合、原因は4つ考えられます。

1-1. 女性ホルモンの変化

生理前には「黄体ホルモン」が分泌され、37度前後の微熱が続くことがあります。

黄体ホルモンが出る排卵後から生理前までの期間は、風邪の初期症状のような不調を感じる方もいるでしょう。

また、更年期になると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が乱れ、微熱やのぼせなどの「ホットフラッシュ」と呼ばれる症状が出ることもあります。

1-2. 妊娠

前述した通り、生理前には黄体ホルモンの影響で体温が上がりますが、妊娠中も黄体ホルモンの分泌が続くため、体温が高い状態となります。

1-3. 病気の可能性

風邪のような病気でも、微熱が出ることがあります。

とくに、30代の女性の場合は甲状腺の働きが活発になりすぎる「甲状腺機能亢進症」という病気を疑いましょう。

甲状腺の機能が亢進する原因のひとつとしては「バセドウ病」がよく知られています。

20~30代の女性がかかることが多く、男女比は1:3~5くらいだといわれています。

その他にも、結核や肺炎といった病気の初期症状として微熱が出ることもあります。

1-4. 自律神経の乱れ

自律神経が乱れると脳が「オーバーヒート」と呼ばれる状態になり、微熱が出ることもあります。

気温差が大きくて体温調節のために自律神経を酷使したり、ストレスがたまったりすることで自律神経が疲れ、発熱の他にもだるさやめまいといった不調があらわれます。

2. 微熱が続くときの対処法は?

微熱が続くときの対処法を3つ紹介します。

2-1. 市販薬の服用

「アセトアミノフェン」や「イブプロフェン」が含まれる解熱鎮痛薬を服用することで、微熱に対処できます。

ただし、妊娠の可能性がある場合や授乳中は服用しないようにしましょう。

また、2週間ほど服用しても微熱が解消しない場合は服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

2-2. 病院の受診

妊娠の可能性がある方は、妊娠検査薬を使ったり婦人科を受診したりしましょう。

また、微熱だけではなく過剰な発汗や意図しない体重減少がある場合、甲状腺機能亢進症の可能性があるため、代謝内分泌内科の受診がおすすめです。

その他、微熱だけではなく咳や痰が続く場合は、呼吸器科を受診しましょう。

2-3. 生活リズムを整える

自律神経の乱れはストレスや不規則な生活習慣が原因になることが多いので、生活リズムを整えることも意識してみましょう。

朝日を浴びて体内時計をリセットしたり、就寝の2~3時間前の入浴で睡眠の質を高めたりすることも効果的です。

3. 微熱に悩む方には漢方薬もおすすめ

妊娠や病気ではない微熱に悩んでいる方は、漢方薬の服用によって体質の改善を目指すことで悩みが解消する場合もあります。

微熱対策には、「女性ホルモンの乱れを整える」「自律神経のバランスを整えて、心因性発熱を改善する」「消化・吸収機能を高めて栄養を全身に届け、疲労による微熱にアプローチする」といった漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。

<生理前に微熱が出る方におすすめの漢方薬>

・桃核承気湯(とうかくじょうきとう):からだにこもった熱を取り去ることで、のぼせ、生理痛、イライラなどの精神不安、更年期症状を改善します。(※1)

<自律神経を整えたい方におすすめの漢方薬>

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):からだにこもった熱を冷ますことで、ストレスを和らげて自律神経を整えます。不安や不眠、イライラなどの神経症に用いられます。(※2)

このように、微熱の原因に合わせた漢方薬を服用することで、症状が改善する可能性があります。

ただし、自分自身で原因を見極めて最適な漢方薬を服用することは難しいでしょう。

そんなときは、薬剤師がAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれる「あんしん漢方」の利用がおすすめです。

家にいながらサービスを受けられるので、微熱でだるい場合にも便利ですよ。

あんしん漢方

4. 微熱の原因に合わせた対処をしよう!

「病院に行くほどでもないけど、熱がある」という状況は不安になりますし、からだもだるくて不快感がありますよね。

病気ではないのに微熱が出る場合には必ず原因があるので、その原因に合わせた対処をして、日々を健やかに過ごしましょう。

参考URL

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桃核承気湯エキス顆粒(医療用)」

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)」

<この記事を書いた人

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。

「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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