神戸市役所前を出発、明石海峡大橋西側で折り返し、神戸・ポートアイランドでゴールする神戸マラソンについて、神戸市の久元喜造市長は5日午後、コースの変更を提案する方針を明らかにした。折り返し地点を現在より西の明石・大蔵海岸にずらし、ゴールは神戸のウオーターフロントエリアとする。これまで大会の難所とされてきた急坂の浜手バイパスや神戸大橋は外れる。
神戸マラソンは2011年に始まった。先月には11回目が開催され、2万人余りが参加した。
新コースは、街の中心部でゴールする「セントラルフィニッシュ」を導入し、街のシンボルである神戸ポートタワーにほど近い場所で、レースの新たな魅力を開拓する。
また従来のコースは、急坂の浜手バイパスなどがあることから好タイムが出にくく、競技ランナーの出場が増えないことが課題となっていた。久元市長は「全てのランナーにとって、肉体的、精神的負担になっていた」と説明。新コースでは高速化と競技性の向上を図る。
神戸市は、大会の在り方について考える「将来構想検討委員会」に提案する。兵庫県や神戸市の関係者、学識経験者らが委員で、今年3月に初会合をしており、今月中に最終会合を設ける。久元市長の変更案を含めて提言をまとめ、大会の実行委員会に伝える。
実行委は提言をもとに、具体的なコース設定に入る。新コースでの開催時期について久元市長は「市としては25年大会で実現できるように進めていきたい」と話している。 (鈴木雅之)