愛犬が『甘え鳴き』をしているときのタブー4選 実はダメと言われるNG行為と正しい対処法

愛犬が「甘え鳴き」をしているときのタブー

犬が飼い主に「おやつが欲しい」「かまって欲しい」など、何かを要求する時に鳴くことを『甘え鳴き』や『要求鳴き』といいます。

甘え鳴きは犬が「クンクン」「キューン」「キャンキャン」と、まるで子犬のような声を出して飼い主にアピールするのが特徴です。

ここでは、犬が「甘え鳴き」をしているときの飼い主のタブー行為をご紹介しますので、愛犬をしつけるときの参考にしてくださいね。

1.犬が鳴いている時に要求に応える

犬が甘え鳴きをしている最中に要求に応えてしまうと、甘え鳴きをエスカレートさせたり、犬をワガママな性格にさせたりする原因となります。

可愛く鳴いている愛犬にはつい「はいはい」と何でもいうことを聞いてしまいそうになりますが、グッと我慢しましょう。

鳴いている時に飼い主が少しでも反応してしまうと、犬は「鳴けば自分の要求が通る」と覚えてしまいます。

2.オヤツを与えて静かにさせる

甘え鳴きをする愛犬がうるさいからといって、オヤツを与えて静かにさせるのはNGです。

オヤツを与えるとその瞬間は犬が大人しくなるかもしれませんが、同時に「鳴くとオヤツが貰える」と犬は学習してしまいます。

しかもオヤツを食べ終わったら、犬はまた鳴き始めてしまうことがほとんど。しつけにはならないので、やらないようにしましょう。

3.叱る

愛犬が甘えて鳴いている時に、飼い主が「ダメ!静かに!」と叱る行為もタブーだといわれています。

飼い主は怒っているつもりでも、反応してくれること自体が犬にとっては嬉しいことであり、「鳴くとご主人がかまってくれる」と勘違いして逆効果です。

4.叩いたり、罰を与える

甘え鳴きをする犬に対して、暴力をふるうのは絶対にNGです。暴力は虐待行為であり犯罪になります。絶対にやめましょう。

また、以前は鳴きやまない犬に対して、飼い主がやったと気づかれないように大きな音を鳴らして犬を驚かせて罰を与えるしつけ…いわゆる「天罰方式のしつけ」を行うトレーナーもいましたが、現在この方法は推奨されていません。

天罰方式では確かに犬が驚いて効果がでるケースもありますが、怖い思いをした犬がトラウマを抱えたり臆病な犬になることも多く、犬のしつけには不適切です。甘え鳴きには他に正しい対処法がありますので、そちらを実践しましょう。

愛犬の「甘え鳴き」に対する正しい対処法

愛犬の甘え鳴きに対する対処法は、「甘え鳴きをしている愛犬に一切構わないこと」です。

愛犬がしつこく鳴いているとうるさいと感じるかもしれませんが、我慢して無視をしてください。犬の方も見ないようにして、徹底的に「意味のある無視」をしましょう。無視していれば犬も疲れて諦めるはずです。

そして犬が静かに落ち着いたタイミングを見計らい、褒めながら犬の要求に応えましょう。これを何回か繰り返していると、犬は次第に「吠えても良いことはない、静かにしてると良いことがある」と理解するようになります。

また、愛犬のストレスやエネルギーを遊びや散歩で発散させておくことも大切です。うまく発散できている犬は、飼い主が手が離せない時に「かまって!」などと甘えることなく、疲れてグッスリ眠ってくれることが多くなるはずです。

まとめ

犬の甘え鳴きは、飼い主が正しく対処することで改善することができます。

可愛い我が子に甘えられるとつい反応してしまいそうになりますが、愛犬をワガママな犬にしないためにも心を鬼にして耐えましょう。

愛犬が静かにできたら、たくさん褒めてご褒美をあげるようにしてくださいね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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