マイナンバーひも付けで誤り 障害者手帳で9件、別人の情報が閲覧可能に 和歌山

和歌山県庁(和歌山市)

 和歌山県は4日、障害者手帳情報と個人番号(マイナンバー)の紐(ひも)付け誤りが9件確認されたと発表した。該当の申請者はサイト「マイナポータル」で、他の県内の申請者の障害者手帳情報を閲覧できるようになっていたが、閲覧履歴はなく、県への問い合わせもなかったという。

 「療育手帳」「身体障害者手帳」「精神障害者保健福祉手帳」について、厚生労働省から全国自治体に調査の指示があった。これを受け、県は「療育手帳」1万631件、「身体障害者手帳」5万2474件(別事務の和歌山市は除く)、「精神障害者保健福祉手帳」9872件を調査。

 その結果「身体障害者手帳」で4件、「精神障害者保健福祉手帳」で5件の紐付け誤りが判明。申請者が書類に個人番号を誤って記載したり、窓口の市町村のチェックが不十分だったりしたと考えられるのが6件、手帳を発行する県がシステムに個人番号を入力ミスしたと考えられるのが3件あった。「療育手帳」については誤りはなかった。

 「マイナポータル」では、障害者の手帳番号や等級コード、手帳公布日などが閲覧できるが、マイナンバーや氏名など特定の個人を識別できる情報はないという。

 県は近く、誤りが判明した申請者にこのことを文書で通知する。現在は正しい情報が表示されるように修正したといい、市町村とともに確認を徹底するなど再発防止に努めるとしている。

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