クマの「管理鳥獣」指定へ検討会 環境相、生息数抑制など議論

伊藤信太郎環境相

 伊藤信太郎環境相は5日の衆院環境委員会で、相次ぐクマ被害を踏まえて鳥獣保護法に基づく「指定管理鳥獣」への追加を議論するため、専門家による検討会の設置を表明した。現在はイノシシとニホンジカを指定している。農産物や生態系、生活環境に被害を与えるとして、捕獲を促して生息の数や範囲を抑えるかどうかを検討する。

 伊藤氏は年度内に方向性を示すよう指示したことを明らかにし「人身被害対策を最優先しつつ、科学的に検証する」と述べた。

 過去には過度な捕獲などによってクマが絶滅したり、絶滅の危機に陥ったりした地域もあるとして「こうしたことを繰り返さないようにする」と強調した。

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