【経済財政諮問会議】「薬剤師の役割の強化について検討する」

【2023.12.05配信】12月5日に経済財政諮問会議が開かれ、政府は「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)について(素案)」を示した。

この中で、「医療・介護制度等の改革 」の項では、「来年度(2024 年度)に実施する取組」として、後期高齢者負担率の見直しや利用者負担(2割負担)の範囲の見直しを含む介護保険制度改革、イノベーションの適切な評価などの更なる薬価上の措置を推進するための長期収載品の保険給付の在り方の見直しなどが取り上げられた。

また、「2028 年度までに実施について検討する取組」では、「全国医療情報プラットフォーム」構築などの医療DXによる効率化・質の向上や医療機関、介護施設等の経営情報の更なる見える化を提示。「効率的で質の高いサービス提供体制の構築」として、人口減少下においても必要なサービスを維持するために、医療従事者におけるタスク・シフト/シェアを推進するとし、「薬局薬剤師の対人業務の充実」、「対物業務の効率化等を推進する」とした。同時に、「薬剤師の役割の強化について検討する」と明記。
加えて、保険者、都道府県、医師、薬剤師などの関係者・関係機関の更なる対応により、リフィル処方箋の更なる活用に向けて取り組むとした。さらに、多剤重複投薬や重複検査等の適正化に向け、更なる実効性ある仕組みを検討するとした。

なお、「2040 年頃を見据えた、中長期的な課題に対して必要となる取組」には、「科学的知見に基づき、標準的な支援の整理を含め、個人ごとに最適化された、質の高い医療・介護・障害福祉サービスの提供に向けた検討」を掲げている。

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