ホストクラブ売り掛け問題 兵庫県警が神戸・三宮で立ち入り調査 料金表示など確認、適正営業促す 

ホストクラブの売掛金問題を受けて、店の関係者に注意喚起する警察官=5日夜、神戸市中央区下山手通1(撮影・篠原拓真)

 東京・歌舞伎町などのホストクラブで女性客らが高額料金を請求され、支払いのために売春や風俗店勤務を強いられる問題が明らかになる中、兵庫県警は5日夜、県内で営業許可を受けるホストクラブに風営法に基づく立ち入りを実施した。ホストが飲食代金を立て替え、客がつけ払いする「売り掛け払い」の悪用が指摘されており、トラブル防止と適正営業を促した。

 売掛金を巡る問題では、女性客の支払い能力を超えているにもかかわらず、ホスト側が後払いを推奨することで請求額が膨張。返済のため路上で売春目的の客待ちをする女性もおり、社会問題となっている。

 県警保安課によると、県内では1~10月、ホストクラブなどでの売掛金関連を含む料金トラブルの相談が23件確認されたという。

 県警によるホストクラブへの立ち入りは5日午後8時過ぎに始まった。県内の全12店舗はいずれも神戸・三宮にあり、この日は5店舗を確認。料金表や18歳未満の入店禁止が掲示されているかなどをチェックし、1店舗に書類不備の違反が見つかった。さらにボーイズバー2店舗も訪れ、注意喚起した。(劉 楓音)

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