「トラウトのトレードは100%ない」 ペリー・ミナシアンGMが明言

「マイク・トラウトは今オフ中にトレードされるのではないか」。こんな噂が球界では絶えなかったが、日本時間12月6日、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMはトラウトがトレードされるかもしれないという憶測に終止符を打った。ミナシアンGMはテネシー州ナッシュビルで行われているウィンター・ミーティングの場でメディアの取材に応じ、「トラウトがトレードされることは100%ない」と明言。チームの重要な戦力の一員であることを強調し、トレードの可能性を完全に否定した。

エンゼルスがトラウトをトレードしないことについては、特に驚きはない。現在32歳のトラウトは2030年まで3500万ドルを超える高額年俸の契約が残っており、トラウトに全球団に対するトレード拒否権が与えられていることも考えると、トレードを成立させるのは非常に困難であるからだ。直近7シーズンのうち、140試合以上に出場したシーズンは1度しかなく、稼働率の低下も目立っている。MVPを3度受賞したスーパースターとはいえ、トレードは現実的な話とは言えない。

ミナシアンGMによると、エンゼルスは今のところ、チーム再建に乗り出すつもりはなく、オフシーズンの補強でチームを強化したうえで、来季もポストシーズン進出を目指す方針だという。FAとなった大谷翔平との再契約を最重要事項としているが、エンゼルスが上位進出を果たすためには、大谷との再契約を実現させるのはもちろんのこと、トラウトが健康を維持してフル稼働することも必要になるだろう。

また、ミナシアンGMはトラウトを引き続き中堅手として起用していく方針も明らかにした。「彼は中堅手だ。故障が増えているが、それは中堅手としてプレーしているせいだとは思っていない。今年の有鉤骨の故障は守備をしているときに発生したものではなかった。チームをよりよくするために左翼や右翼、三塁でさえも、我々が頼めば彼はやってくれるだろう。でもポジション変更に関する話し合いはしていないよ」とミナシアンGM。よって、トラウトは来季もエンゼルスの正中堅手としてプレーすることになる。

トラウトはロン・ワシントン新監督を迎えたエンゼルスにおいて、チームリーダーとして存在感を発揮することも期待されており、ワシントン監督はトラウトとアンソニー・レンドンの2人をチームに不可欠なリーダーと考えているようだ。トラウトはチームの補強プランにも興味を示しており、ミナシアンGMは2023年シーズンが終わったあと、トラウトと何度か話し合いの場を設けたことを明らかにしている。

トラウトはまだ32歳。老け込むような年齢ではなく、来季こそはチームの看板選手として、リーダーとして、久しぶりにMVP争いに加わるような活躍が期待される。

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