人質の全員解放「現在は不可能」 ネタニヤフ氏、家族は反発

 【エルサレム共同】イスラム組織ハマスが拘束する人質の家族は5日、イスラエルのネタニヤフ首相と面会し、人質の解放を最優先とするよう要請した。ネタニヤフ氏は「現時点で全員を連れ戻すことは不可能だ」と述べ、家族の反発を招いた。イスラエルメディアが報じた。

 家族は「ハマスとの戦闘よりも人質の解放が優先だ」と訴え、イスラエル軍の空爆で人質が犠牲になることを懸念する声も上がった。ネタニヤフ氏は戦闘継続が「ハマスに圧力をかける唯一の方法だ」と応じたという。

 7日間の戦闘休止期間中に解放された人も面会に同席した。人質の中には暴行を受けた人や、体を触られる性的嫌がらせを受けた女性もいたと証言した。

© 一般社団法人共同通信社