応募しないで! 中学生らが「闇バイト」巡り啓発活動 JR南越谷駅前で危険性や相談窓口など呼びかけ

相談窓口の周知などを呼びかける瀬古英祐さん=JR南越谷駅周辺(埼玉県警提供)

 少年が犯罪に加担したり、巻き込まれるのを防止しようと、埼玉県警少年課と越谷署は、各関係機関と連携し、JR南越谷駅周辺で啓発活動を実施した。

 近年、少年が交流サイト(SNS)やネット掲示板や求人広告で「高収入」「短時間」など甘い文言で誘われ「闇バイト」に応募し、特殊詐欺や強盗に手を染めるケースは全国的にも珍しくない。中学生らも参加し、駅利用者に、危険性や相談窓口の周知などを呼びかけた。

 地域社会が一体となって、少年の非行防止や健全育成の高揚を図るのが狙い。キャンペーンには警察官ほか、県職員、ボランティア団体や市内の中学生が参加。

 啓発品を配布した越谷市立富士中学校2年で生徒会長を務める瀬古英祐さん(14)は「闇バイトなど変なことをする人が増えないように気をつけてほしいと思い参加した。自分自身もSNSに関するトラブルに巻き込まれないようにしたい」と表情を引き締めた。

 少年課課長補佐の大沢祐介警部は「『荷物を運ぶだけ』などと誘われ、安易な気持ちで手を出すと、身分証などの個人情報を押さえられてしまい、辞めたくても脅され、逃げることができなくなる」と手口の恐ろしさを指摘。「大切な人や自分の未来を守るため、絶対に手を出さないで」と声を大にして訴えた。

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