熊本・蒲島知事が5選不出馬表明 現役最高齢76歳、引退へ

熊本県議会本会議に臨む蒲島郁夫知事(手前)=6日午前

 熊本県の蒲島郁夫知事(76)は6日の県議会本会議で、任期満了に伴う来年3月の知事選に関し、出馬しないと表明した。蒲島氏は現在4期目で、次のリーダーに県政を引き継ぐのに「いまが最も適切な時期ではないか」と述べた。

 自身が国内最高齢の知事であることに触れ「次の選挙で負託をもらっても、任期で限界を迎える可能性がある」とし「今、有能な人物に県政を託すことが県民の総幸福量を最大化するのに最も良い選択だ」と話した。

 蒲島氏は同県山鹿市出身。農協勤務を経て米国に留学し、ハーバード大大学院を修了。東大教授から転じて、2008年3月の知事選で自民党の支援を受け初当選した。

 16年4月の熊本地震や20年7月の豪雨では復旧・復興の指揮を執り、県のPRキャラクター「くまモン」の普及にも取り組んだ。

 自身の進退についてはこれまで「熊本はとても良い流れにあり、進退について述べることで県政が中断したり、滞ったりしないようにするのが知事としての役割」などと発言していた。

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