性別による決めつけにもやもやした違和感を五・七・五で表現する広島県のジェンダー川柳コンテストで、武田高2年の長尾奏来(そら)さん(16)=広島県東広島市=の作品「ご飯まだ? 帰った時刻 同じだよ」が最優秀賞に選ばれた。5日、広島市中区のエソール広島で授賞式があった。
長尾さんは「奏来」のペンネームで、母親に対する父親の言葉にもやもやした気持ちを詠んだ。一般投票で最も賛同を集めた「県民共感度№1賞」にも輝き、「男性だから女性だからではなく、お互いを尊重して暮らしていける社会になったらいいなと思う」と受賞を喜んだ。
ほかに優秀賞2点、審査員賞2点の表彰もあった。審査員長を務めた県立広島大の上水流久彦教授は「家事や育児は生活する上で誰もが主体的に関わっていくこと。少しずつ行動や意識を変えていくことが大切だ」と講評した。
川柳は県が9、10月に募集し、1649句の応募があった。大学生や市民団体による1次審査で選ばれた30句の中から、有識者4人の審査員が上位5作品を選んだ。