佐賀市のJR佐賀駅内に「佐賀之書店」を開店した直木賞作家の今村翔吾さん(39)がオープン翌日の4日、山口祥義知事を訪問した。今村さんは「思った以上の熱さで迎えてくれた」と営業初日の感想を述べ、文化発信への意気込みを語った。
今村さんは作家の凪良ゆうさんとのトークショーやサイン会の熱気を振り返り「作家が来たくなる書店にして、特に若い世代の読み手や書き手を増やしたい」と展望を話した。クレジットカードを持たずインターネットで本を買えない中高生からも「『本屋が欲しかった』、『ラッキー』と喜ばれた」と語った。
山口知事はSAGAアリーナやJR佐賀駅西側の商業施設「サガハツ」の完成で同駅を訪れる人が増えたことを紹介し、「本屋の開店はいいタイミング」と歓迎した。今村さんは来年の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会にも触れ「県内のイベントにまつわる本も扱い、ともに機運を高めたい」と話した。(花木芙美)