豪州、NZの首長ら、佐賀県江北町を訪問 環境、防災など視察し交流

江北町を訪れ、町幹部や職員、議員に紹介されるオーストラリアとニュージーランドの行政関係者=江北町議場

 オーストラリアとニュージーランドの自治体首長や議員ら5人が5日から江北町を訪れている。自治体国際化協会(クレア)の海外自治体交流事業で来日し、8日まで環境や防災、農業など日本の行政現場を視察。情報交換も重ねて交流を深める。

 事業はクレアが1991年に始めた。七つの海外事務所が年に1回、自治体の幹部らをそれぞれ招いている。江北町は中高生の相互訪問などオーストラリアと交流していることから、行政分野でも関係を深めるため来町を要請した。訪問は2018年に続いて2度目になる。

 一行はオーストラリアからダッボー市とバンバリー市の市長とエア半島自治体連合のCEO、ニュージーランドからコロマンデル市の市議とマスタートン行政区のCEOの5人。東京で2日間、日本の行政を学んで江北入りした。

 歓迎式で山田恭輔町長は「地域が抱える課題には世界共通のものもある。今回の滞在がお互いに有意義になるように」とあいさつ。訪問団長のマシュー・ディッカーソン・ダッボー市長は「財政や住民サービスなどの課題解決の糸口を探るため、お互いのやり方を学び合おう」と応じた。

 この日は庁舎見学や町の行政説明を受けた。6日以降はごみの集積や処理場、排水機場、トマトやキクの栽培現場などを視察して、意見交換する。(小野靖久)

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